「諏訪部さんいたーっ!」

「痛たっ」






ドカンと思い切り諏訪部さんに抱き付いたら「闘牛」とつっこまれた。うわーひどいな諏訪部さんたらっ☆と愛ある突っ込みにニヤニヤしていれば諏訪部さんが抱き付く私を見た。






「で、何?」

「何ってそれは…えへへー」

「えへへじゃなくて」

「えへへー」

「話が進まないー」

「えへへへー」






どうしてもにやけてしまう私に諏訪部さんが「助けてー」と声を出した。もう諏訪部さんたらっ☆仕方がないのでいったん諏訪部さんから離れて私は持ってきた紙袋を手渡した。






「イッツァチョコレート!」

「チョコレート?」

「イエスアイドゥー」

「まともな英語使いなさい」






まったくと呆れる諏訪部さんにまた抱き付いて「早く開けて下さい」と最速する。はいはいと返事をした諏訪部さんは丁寧に箱を開けるとその瞬間に「おぉ」と驚きの声を漏らした。






「すごいですか?」

「うん、すごい」

「やったー!」

「なまえが1人で作ったの?」

「もちろん!ちなみに隠し味は愛だぞっ」

「へー」

「ちょ、リアクション薄い!」






「本当ですからね!」と私が念を押せば諏訪部さんはプッと吹き出して私の頭をわしゃわしゃと撫でた。ちょっと!諏訪部さんのために可愛いくした髪が台無しだ!うぎゃっと可愛くない声を出してから「諏訪部さんっ!」と困ったように叫べば楽しそうな声が聞こえる。






「言われなくても分かってる」

「何をですかぁ!」

「隠し味が愛ってことくらい」

「っ!」

「と言うより、」







何だか改めて言われるとものすごく恥ずかしい。だけど諏訪部さんはそんな私をからかうようにとてつもなくセクシーな声で私に囁くんだ。







「愛じゃなかったら怒る」







Happy valentine



諏訪部さんのエロボイスで囁いて欲しいですね。諏訪部さんには優しく先生のように突っ込んで欲しいです。

1997