つんでれでれ
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可愛いってのは、ピカチュウとかププリンとか、そういう、まるっこくて小さいものに言うせりふなのだ。間違っても俺みたいなザングースに言うべき物ではない。俺に言っていいのは、「鋭い目つきがかっこいいね」とか「ハブネークの首を刈りやすそうな爪ですね」、だ。
間違っても「お腹がぽんぽこりんで、もふもふ可愛いね」なんて言ってはいけない。主人じゃなかったらぶっ飛ばすところだった。
俺は生まれた時、ロケット団の悪い奴につかまってたらしい。どうりで暗くて狭いところが苦手なわけだ。これで俺が特別甘えたなのではなく、幼少期のとらうまが原因で仕方ないという事実が証明された。主人の枕になって寝るのは俺のとらうまと、主人の趣味が合致しているだけなのだ。
俺はいわゆる『色違い』で、希少価値が高い。なので、なにかの景品にされていたらしい。
でも種族値?というものが低くて戦闘には向かないから、景品としての価値は低かったそうだ。うるせえ余計なお世話だ。よくわからないもので俺の価値を決められるのは腹がたつ。そのせいで主人は過保護で、俺をバトルに使ってくれない。たまにおいしい飴をくれて、それを食べると力が湧いてくる気がする。たぶん、ドーピングというやつだ。いつか主人が捕まったらどうしよう。一緒に謝ったら許してもらえるだろうか。
「ただいまー俺のハニーミルクティー!」
主人が仕事から帰ってくると同時に、ドアにたいあたりをして飛び込んできた。そのまま俺の腹にぶつかり、しきりににおいを嗅いでくる。どうしようもなく変態だ。
「愛しい可愛い、愛しているよ!」
いつも通りのありきたりな言葉に、俺はそっぽを向いて無視をした。あまりにしつこいものだから、尻尾で主人の顔をばしばしする。
答えられる人の言葉なんてないのだから、分かりきっていることをいちいち聞くな馬鹿主人。
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