たとえどんな投稿がこようとも…
書いてやろうじゃねえか…!
どんな無茶ぶりも応えて見せるっ…!

そんなスタンスで、
無茶ぶりリクエストに対し、
1000文字前後の全力で
3人の管理人が挑みます。
−企画 panic room!−

第二弾 採用お題
【イゾウとハルタのドSないたずらに
巻き込まれる主をお願いします!
+
エースサッチマルコがドS!主苛めて
きゃわいい反応に結局負けちゃう!】







今日も、なんとなく見ていたマルコの背中。水平線を眺める、堂々たる立ち姿。するとまたあの日のように風が吹き。

強風に煽られた腰布が暴れて、シャツから覗く横腹を叩き。それにびくついたマルコはそこを必死で擦る。

先日の研究結果を思い出して笑い出しそうになるのを懸命に堪え、何事も無く通り過ぎようとした所で、突然何者かに捕らえられた。



「うわっ…!!…何?、誰っ!?」

「何…だって?お仕置きだよ。なぁハルタ」

「後悔しても遅いよ?ユメ」


何と言うことか。
後ろから羽交い締めにされ、そのままあれよあれよと棒に縛られて、あっという間に処刑スタイルにはまっていた。


「ええっと……あの。これは?」

「ほらできたぞ。マルコ、エース、サッチ!好きにやれ」


どこぞの悪党みたいだと思ったが。前方から歩み寄る三名も、中々に悪党面をしている。


「この前はよくも…やってくれたねぃ」

「ほーら…俺がいっぱい笑わせてやるからなぁ…」

「お前が悪いんだぜ?泣いても許さねぇ」



「え?えっ……………あの…!っっっイヤア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッハハハハハ!!や、やめっハハハ!!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」


三人がかりで無防備な脇腹をくすぐってくるのだが、この連携プレイはかなり匠だ。

怪しげに笑い、撫でる様に指先を滑らせるマルコはその緩急に恐怖を乗せ、無表情で一定のペースを保つサッチがその間を攻め。勢いも激しさも半端ないエースが、更に追い上げてくる。


「もう……………やめて、お願い」


すると一瞬、全員がぐっと息を飲んで止まった。それぞれ後ろを向いたり俯いたり、空を見たり。一体どうしたんだ。


「おいてめぇら…やめていいとは一言も言ってねぇぞ」

「イゾウ、俺の復讐は終わったよい」

「ご馳走様でした」

「ちっ。エース…やれ」


ゆらりと再び前に立つエースが、お腹に触れて、ぴたりと止まる。


「あっ!…ごめんねエース、もうこちょこちょしないから」


誠心誠意謝ったけど反応はなくて、その手は非情にもまた私をくすぐり始める。
くたびれた体でもやはり、くすぐったいもんはくすぐったい。ひゅーひゅーと息を切らしながら体をよじって、笑い過ぎておかしくなったのか涙まで出てきた。


「あっ!あああ!!もうやだぁ!ごめんなさいいい」


すると突然、苦しいくらいに抱き締められて、またやられると思った体が、警戒してびくんと揺れる。しかしそれすら飲み込む抱擁は最早、敵意の欠片も感じられない。



「ああもう無理……俺もうこいつ持って帰る」

「馬鹿言ってんじゃねえよい!」

「やましい手を離せってんだああ」



俺が逃がしてやるからと囁いたエースは仲間割れしたようで、タコ殴りにされ、引き摺られて、嵐のように何処かへ行ってしまった。



「どいつもこいつも使い物にならねぇな」

「さて僕達の番だね」


え?と。完全に終わったと思って気を抜いていた私の前で、にこっとメジャーを広げるハルタさん。


「さぁユメ、ウエストを測ろうか」


この手法はあの時の、自分が使ったものだ。という事は…この後、容赦ないくすぐりが私を…


「えーと、ユメのウエストはねぇ」


「っは!?ちょ、何を、測ってんすか!!!!やめて!!!!言わなないで!!!!!それは言わなないで!!!!嫌ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙くすぐって下さい寧ろくすぐって下さいいいいい!!!」


「…頼まれたんじゃあ仕方ねぇなぁ」


「いや、あの、それはっ……………嫌ああああっハハハ!!いっ、!イゾさ、!!嫌ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」


「あのねユメ、敵に回していい奴の選別くらいしなきゃ駄目だよ」


「ハイっ!ハイっ!ごめんなさい!」

「こうなるから」

「嫌ああああ!!!」


延々と繰り返す処刑は夕暮れまで続き。開放されたユメはぐったりと自室に閉じこもり、この日はもう顔を出すことは無かった。





【思わぬ研究結果と、そのリスク】


「ねぇ、なんでユメは突然あんな事したのかな?」


「さあね。近頃皆出てたから寂しくなったんじゃねえのか」


「じゃあこれからちゃんと構ってあげないとね」


「その必要はねぇさ。放っておいて、構って欲しそうに来た所で制裁を加える方が楽しいだろう」


「確かに何もしないよってアメ期は大事だよねー。じゃあ僕、やりすぎてごめんねって、今からユメに晩御飯でも持っていってあげよう」


「…待てよハルタ、そこに甘味も添えてやんな」


夜の宴の隅で、
怪しげな笑いは止むことなく。



 


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