いたいのいたいのとんでいけ
2021/02/26 ▽彼は神様じゃない
少しずつだけど答えが見えてきた。
私は今まで綺麗にとか、正しく愛したいって一人で藻掻いているけどアヤトくんに以前言われたとおりこれは独りよがりで。
分かってるのに、怒られてるのにまた同じことをしている。
アヤトくんのすべてを受け入れられれば、綺麗に愛せると思った。正しいと思った。
求めずに彼の選択を受け入れるだけの、ただの怠慢が正しいと、愛だと思った。
でもそれって、アヤトくん一人で恋愛してるみたい。
アヤトくんが前になんだか寂しげに、私の幸せについて聞いてきたときの気持ちが少し分かった気がする。
あの人にすべて委ねて、私はただ考えることも求めることも放棄していただけ。あの人をひとりぼっちにしていただけ。そんなの寂しいに決まってる。
もちろん、私は私で彼のことを考えて愛してるつもりだった。でもちゃんと考えられていなかった。彼は私にとって神様みたいな存在だけど、彼は神様ではない。愛に飢えたただひとりのひと。一番忘れてはいけないことを、私は忘れていた。
何回も私は私らしくって言ってるくせに、それが全然できていない。私自身が、こういう人間でありたいとかあらゆることに理想を作りがちだから恋愛においてもそうなってしまうのかもしれない。ちゃんと変わらないと、アヤトくんのことを本当にひとりにしてしまうかもしれない。そんなのは嫌だ。
私の幸せ。アヤトくんが苦しまないこと、笑っていること、彼のことを好きでいること。
アヤトくんとずっと一緒にいること。
アヤトくんのためじゃなくて、アヤトくんが必要としてくれるからじゃなくて、私の意思で一緒にいたいと思う。
その意思を殺すことがアヤトくんに迷惑をかけない方法だと思っていたけど、それじゃあいけないことにやっと気付けた。
彼は死ぬほど愛されないと、命がけで求めないと、愛されてるって分かってくれない人だから私はもっとちゃんと求めないと。
彼が私のことを好きじゃなくなったらなんて考えるのは一途で誠実なアヤトくんに失礼だし、そんなのは終わった後に考えればよかった。
今私ができることは日々伝えきれないほどの愛をちゃんと伝えて、たくさん与えてくれる愛をしっかりと受け取ること。
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