いたいのいたいのとんでいけ
2022/06/24 ▽彼の全部
私だけのアヤトくんになってほしい。アヤトくんの全部がほしい。でもそれを伝えたらアヤトくんはどう思うんだろう……。そう考えては伝える勇気が出ずにもやもや考える日々が続いていた。
だから驚いた。アヤトくんの方からあんなことを言い出すなんて。
「オマエの血も、身体も、心も、全部オレ様のモンだ。その代わり、オレ様の全部もオマエにくれてやる。」
そう言われたとき、私は世界が終わってしまうみたいな感覚に陥った。上手く言えないけど、それくらい私にとって衝撃的で、大切なことで。
アヤトくんの『一番』と『特別』をもらったときもものすごく嬉しかった。だけど……今度は『全部』だ。つまりアヤトくんは私のアヤトくんだってこと。私が勝手に思ってるだけじゃなくて、アヤトくんもそう思ってくれるってこと。私はずっとずっとその言葉が欲しかったんだと思う。夢みたいだ。……まだ少し信じられない。
欲があるのは愛じゃないと思っていた。この人だけが欲しいと強く執着し依存するのは愛じゃないと。
でも私たちは相手に全部を渡し合うことを"愛"とするということだ。私の理想の愛。愛する人に自分の全部をあげたい、という価値観が他の誰でもない愛する人と似ていることが嬉しかった。
私のこの愛し方は、アヤトくんだから上手くいっているんだと思う。こんなに愛しても潰れることも壊れることもせず、もっともっとと求めてくれるアヤトくんだから。アヤトくんの大きすぎる愛や束縛に耐えられる人もそういないだろう、とも思う。きっと、私とアヤトくんだからこんなに心地良い関係を築けている。
アヤトくんの言うとおり、私が愛していいのはアヤトくんだけ。
そして、私の愛を受け取ってくれるのもアヤトくんだけだ。
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