サッチさんは彼氏という単語を気にもせず試食販売のおばさんと会話を続けた。
「そうかい。それは悪かったね〜。
それにしても優しい彼氏なんだね〜。」
「だろぉ?
しかも俺の作る飯はうまいからな!」
「それは、彼女も幸せだね〜。
今日のご飯にどうだい?惚れ直してくれるよ?」
「確かにこれうめぇしな〜。
どうする? ナマエちゃん」
私ははっとして、
「へっ!?あ、ああ、いいんじゃないですか…」
「じゃあこれ買うよ!」
「まいどありー!」
サッチさんは最後まで訂正することなくスーパーをあとにした。
私はその間、何故か照れてしまいサッチさんの方を一度も見れずにいた。
(私たちってそう見えてるのかな……)