放課後のチャペル3


「なまえさん」
「モブくん!今日も来たんだね」
「僕も撫でていい?」
「うん!」

次の日も、僕たちはまた同じ公園に来ていた。
雨の日に見つけたから、あめと名付けた子猫は、今日は心なしか元気がよさそうだ。


「可愛いね…あめ」
「うん、……っくしゅ」
「だ、大丈夫?…か、風邪とか引いてない?」
「ん、へーき。もしかしてモブくん心配性?」
「そうならいいけど…」
じっとなまえさんを見つめると、ほのかに頬が赤い気がして、
やっぱり熱とかあるんじゃないかって思った。
「な、なんか顔についてた…?」
少し照れながら、俯く彼女を見て、
「可愛い…」
つい声に出してしまった。

「あ、あめ、可愛いなって…」
「う、うんっ」
あ、危なかった…もう少しでなまえさんに言うところだった…
というか、顔、見れない…。
モブは、自分の気持ちを紛らわすため子猫のあめを撫で回した。
「ニャーゥ」

なまえさんは、撫で回されるあめをじっとみていた。
「モブくん、」
「は、ひゃいっ!」
突然呼ばれて声が裏返った。
その様子を見てまたなまえさんはふんわりと笑った。

「……っ!」
ぱたり、
なまえさんは、あめの横に倒れこんだ。
「なまえさん!やっぱり…熱が…」
どうしよう、早く家に送ってあげなきゃ…
どうして気づかなかったんだろう…
僕に気を使わせないために、隠してた…?
もんもんと考える頭を振り払って、僕は超能力でなまえさんを浮かして背中に担いだ。
力を使わないと運べない体力を情けなく感じつつ、僕は走った。

昨日が雨でよかった。
雨とあめに感謝しながら、
僕は昨日送り届けたなまえの家に今日も辿り着くことができたのだった。
背中に感じる熱の嬉しさを、僕はまだ理解していない。
ALICE+