河の神と従業員
「俺がここにいる理由?」
今週洗濯当番なんすよ、と笑えば「そういう意味ではない」と真顔で切り返された。
「そなたが油屋に来た訳を聞いているのだ。」
「んなこと言われても困りますよ。」
俺が洗濯を始めてすぐ、下働きぐらいしか出入りしない洗い場にやって来たハク様はよほど暇らしい。
そんなハク様の世間話の相手をしながら、俺はじゃぶじゃぶと洗濯を続ける。
「特に何もありゃしませんからね…ふらふらしてたらここに流れ着いた、ってだけで。」
気付けばなかなか居心地が良くて、そのまま居着いた。
ただそれだけのこと。
ふと水にふやけた両の手が目に入り、溜息を吐いた。
人間界には指一本で済む便利な絡繰りがあると聞くが、ここにも一機買ってもらえないだろうか。
(手作業なんて効率が悪いだけじゃねぇか……そういや、)
そしてすぐ傍に、さらに便利な力を持った存在がいることを思い出した。
「あのハク様、」
「ならば、ここを去るのにも未練はないな?」
世間話は続いていたらしい。
何となく出鼻を挫かれ、「はぁ」と気の抜けた返事を返す。
「それでハク様、」
「そうか。邪魔をしたな。」
何やら一人納得し、満足げに洗い場を出て行ったハク様。
あ、と反射的に手を伸ばせば、泡だらけの両の手が目に入り、また溜息を吐いた。
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楽な仕事などないのです。
(結局、何しに来たんだ?あの人。)
(私がここを出て行く時にはケントも一緒に、)
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アンケートより。
リクエストありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。