生徒会長と後輩


華奢な体つきだと思っていたが、意外と力はあったらしい。

少なくとも俺以上には。


「抵抗しないのか?」

「抵抗していいんですか?」


質問に質問で返せば、俺の上で楽しげに笑う我らが生徒会長様。

どうでもいいが、作業中の机の上に押し倒されたせいで、周りは資料の本が山積みだ。


『次の行動』次第では、それらは盛大に音を立てて落ちてしまうだろう。


そうなると、つい先刻、生徒会室を出て行った書記の先輩が戻って来る可能性も大だ。

思わず溜息を吐いてしまった。


「息抜きもいいですけど、場所は考えて欲しいですね。」

「次からは善処しよう。」


そう言ったっきり、水沼先輩は俺の上から動かない。

待てど暮らど、にやにやと意地の悪い笑みで見下ろすだけだ。


いい加減、密着した身体の下の方がもどかしいのだが。


「水沼先輩?」

「どうした、ケント。」


なんて白々しい。

仕方なく俺は手を伸ばし、水沼先輩の顔から眼鏡を取り外す。

そしてそのまま先輩の首の後ろに腕を回し、その顔を引き寄せた。


「…あんまりいじめないでくださいよ。」

「いじめて欲しそうにしているからだろう。」


次の瞬間、重なり合う唇と唇。


どちらの肘が当たったのか、机の上の資料が盛大な音を立てながら落下した。




--------------
まぁ、どうでもいいことですけど。


---------------
アンケートより。
リクエストありがとうございました!




戻る

嘘つき、ロンリー。