空賊三男と相棒


「いやっほぉぉぉいっ!」


まずまずの成果を得た今回の客船襲撃。

そのためハイテンションとなったケントは喜色の叫びを上げ、仲間の一人が悲鳴を上げる。


「っぶねぇな、ケント!ちゃんと前見て運転しろ!」

「ひゃっほぉぉぉぉいっ!」

「ぎゃあああっ!?」


右へ左へと激しく揺れ動く小型船。

そもそも今のケントにそのハンドルを握らせてること自体が、同乗者の判断ミスだろう。

自業自得だ。


なんて暴れ回るそれを眺めながら苦笑していると、ふと自分の同乗者がやけに大人しいことに気が付いた。


いつもならケントと一緒に騒ぐ、三男坊。


「俺もあっちに乗りたかったなぁ…」


そうポツリと漏らすアンリに少し微笑ましい気持ちになるが、その視線の先でケントが宙返りを披露した瞬間に霧散した。


そして出撃前の船長の言葉を思い出す。

この二人を一緒に乗せたら収拾がつかない、とはさすが賢明な判断だ。


だからあれは必要な犠牲だったのだと、心の中で合掌する。
 

 
どうかこっちにとばっちりが来ませんように。


「何だ何だ、暗ぇな!相棒!」


が、手遅れだったようだ。


「タイガーモス号まで競争しようぜ!」

「!うん!」

「ちょ、まっ、お前ら…!」


そうしてまた一つ、悲鳴が追加された。





いつでもいっしょ!

(船に帰るまでが襲撃です。)
(そして二人とも、船長に怒られろ…!)


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65500hitより。
キリリクありがとうございました!




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嘘つき、ロンリー。