東の青年と現代人


※トリップ主。
※映画中盤シシ神様登場の少し後の話。









タタリ神から受けた呪いを解く旅の途中だとケントは言った。

そして、シシガミ様ならばそれが癒やせるかもしれないと聞いた、とも。


だから、今も色濃く残るその痣を見つめて肩を落とす姿に胸が痛くなり、私達きょうだいは何とかケントを慰めようとしていた。


「…心配かけてごめん。もう大丈夫だから。」


その思いが伝わったのか、顔を上げたケントは(まだ眉尻は下がっているが)小さく笑って見せた。

「気持ち、切り替えなきゃだよなぁ」と続けた言葉は恐らく自分自身に言い聞かせるものだろう。

それでも、その様子に私達はそっと安堵し―…



「それにタタラ場のことが落ち着いたら、もっと西に…旅を続けていれば、きっとまた何か見付かる。アシタカさんも一緒だし。」

「………」



その名を耳にした瞬間、思わず眉を顰めた。

次いできょうだいで顔を見合わせる。


ケントが最も頼りにしている相手。

ヤックルも慕っているようなので悪いやつではない、はず。


だが果たして、ケントのようにあの人間も呪いを解く気があるのか、何となく疑問に思ったのだった。





【畑に蛤】
(畑を掘って蛤を求めるように、見当違いのことをすることのたとえ)

(それを教えてやるべきかどうか、)
(少し迷ったものの、結局山犬達は口を閉ざすことにした)



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元拍手お礼文



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嘘つき、ロンリー。