少年と姉妹の従兄
庭先で草むしりをしていると、急に手元に影が差した。
顔を上げれば、お隣さんが仁王立ちして俺を見下ろしていた。
「え…と?サツキなら家の方に」
「へんっ、この男女っ!」
最後まで言い切る前に遮られた。
というか暴言吐かれた。
「…や、それを言うなら『女男』じゃね?」
自分で言うのもなんだけど。
するとそれは余計な一言だったらしく、勘太くんは顔を真っ赤にさせてしまった。
(やっべ…ますます怒らせた…!)
下手すると泣かれるかもしれない、と子どもの最終奥義に怯えていると、救世主の代わりに我らが従姉妹がやってきた。
「ケントにいちゃーん、そろそろお茶に…あーっ!」
こら、サツキ。
女の子がそんな大声上げるもんじゃありません。
年上としてそう注意しようとしたら、サツキは俺をスルーして勘太くんの方へ行ってしまった。
……寂しくなんてないぞ。
「勘太、あんたまたケントにいちゃんにちょっかい出してるの!」
「べ、別に、誰があんな奴…っ」
また顔を赤くさせる勘太くん。
だがこれは先程とは違う意味でだ。
(いやー青春だなー…)
後は若い二人に任せて、俺はお茶でも飲みに行こうかな。
よっこいしょ、と腰を上げると、サツキと対峙していた勘太くんに睨まれた。
「っ、帰るっ!」
「へ?」
「あ、ちょっと勘太!待ちなさいよっ!」
どうやら俺は、勘太くんに嫌われているらしい。
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もしかして…ライバル認定されてる?
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嘘つき、ロンリー。