長女と若医者
※未来捏造注意。
※サツキが看護婦さんになっています。
※現在、交際中。
暇を持て余した入院中のそのおばあちゃんは最近、手相にハマっているという。
おかげでいつも回診はそっちのけ。
俺の質問にちっとも答えてくれない代わりに、俺の手を掴んではあれやこれやと聞いてもいないことを色々と教えてくれた。
例えば何歳で結婚するだとか、子どもは何人産まれるのだとか。
「だから俺も最近少し、手相について詳しくなったよ。まぁ、医者が手相なんて、ちょっと変かもしれないけど。」
「あら、私はとっても素敵だと思うわ。」
そう言ってサツキさんが微笑んでくれた瞬間、科学的やら医学的やらの根拠は一気に吹き飛んでしまった。
正直、話の種になればいいなぁ…ぐらいにしか思っていなかったが、今ならあのおばあちゃんの言葉全てを信じることが出来る気がする。
ついでに今度、年長の婦長さんから「うちの若先生で遊ばないでください!」と怒られているのを見かけたら、ちゃんと助けてあげよう。
(「若先生も若先生です!」って叱られそうだなぁ…)
もしかして、そんな未来すらもここには描かれているのだろうか。
なんて苦笑しつつ、何の変哲もない自身の掌を見下ろした。
「ねぇ、ケントさん。」
ふと呼ばれた名前に顔を上げる。
そして差し出されたのは俺よりも小さくて細い、綺麗な白い手。
勿論、すぐにその意図に気付いた俺は、次にサツキさんが口を開く前にその手を取った。
「ケントさん?」
「サツキさんのは見なくても分かるよ。」
覆い隠すように、そこに自分の手を重ねる。
サツキさんは不思議そうに首を傾げ、俺は小さく笑った。
「きっと、俺のと同じだ。」
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手を繋げば繋ぐだけ、
(君と僕の未来はずっとずっと近くなる)
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リクエストありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。