野球少年と部活仲間


朝練の時から、何となくケントの様子がおかしかった。

そわそわと落ち着きがなく、どこか少し上の空。


だから気になって声を掛けてみたら…



「こっ、告白ぅっ!?」

「ばっ…声がでけぇよっ!」


途端に顔を真っ赤にさせて、慌てて周りの様子を窺うケント。

それを見ているとケントのが移ったのか、俺も少しドキドキしてきた。


ごくりと唾を飲み込んで、話の先を促す。


「そ、それでへ、返事は…?」

「……まだ手紙渡しただけで、何も…」


て、手紙ぃっ!?

また声を上げそうになって必死に我慢した。


(に、似合わねぇ…!)


あのガサツで思ったことは何でもズバズバ言う奴が?

どっかの女子みたくラブレター?


らしくない。

照れ照れと話す姿も、らしくなさすぎる。


(しかも相手は原田かよ…)


そういや確かに何度かちらちらとアイツのこと見てたのを覚えている。


俺が横から話し掛けてんのに、全然聞いてなかったりして……



ふとその時のことを思い出し、今度は何だか少しイライラしてきた。


面白くない。



「…よし!俺が代わりに原田に聞いてきてやる!」

「はぁっ!?い、いらねぇよ!そんなん…あ、おい!ちょ、待てっ……杉村ぁっ!」


思い立ったら即実行。

後ろでケントが何か怒鳴っていたが、無視した。


柄にもなくウジウジしてるケントが悪い。


第一、



(お前みたいな良い奴がフラれる訳ないだろ…)



そう思う反面、少しだけ(フラれてしまえばいい)と思ったのは内緒だ。




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だって…なんか置いて行かれる気がして寂しいだろ?

(それは本心なのか、ただ鈍感なだけなのか)



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嘘つき、ロンリー。