ガネと蝶狂い
中学卒業したら、一から自分でチームを作る。
そう宣言した時、ケンエーが鼻で笑う隣で「それもえぇのォ…」と返してくれた奴がいた。
だから少し、期待していた。
「のォ、玄兎…一緒やろうやぁ…」
「…じゃけぇ、無理じゃあ言いよるじゃあないか。」
それなのにチーム完成後、いの一番に誘いたかった相手はすでに別チームに属していたなんて、酷いオチだ。
諦め切れずその後も勧誘を繰り返せば、玄兎は呆れたようにただただ笑った。
「ガネもしつこいのォ…」
「死んだ男にいつまで義理立てするつもりならぁ?」
「義理なんかじゃあないわい。」
昔と変わらず並んで腰を下ろしているはずの玄兎が、やけに遠い。
静かに伏せられた目が何を想っているのかなんて、考えたくもなかった。
「男が男に惚れる…なんて言うてもまぁ、ガネにゃあ分からんかいのォ…」
そう苦笑する玄兎を不意に誰かが呼び、反論するタイミングをなくす。
「おぅ」と短く返した玄兎が腰を上げれば、必然的にその背中を見上げる羽目になった。
「ほんじゃあ、ワシゃあもう行くけぇの。」
Wという数字。
蝶の、絵。
そして“THE BUTTERFLY OF PARADICE”。
妙に小洒落たそれは確かに綺麗で、吐き気がするほど似合っていた。
アゲハ蝶
ばかたれ。
んなこたぁ痛いほど分かっとるわい。
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嘘つき、ロンリー。