灰谷兄弟とバニー


※原作軸未来(梵天闇堕ち)。








テーブル上に広げられた幾つかの写真の中から一枚手に取ると、そこに写っているのは無邪気に笑う少年が一人。

しばらくそれを見下ろしていた竜胆は眉を顰め、顔を上げて目の前にいる兄を睨んだ。


「どうしたんだよ、コレ?」

「ん?あぁ、ココから買った。」

「………」


九井がどうやってそれを手に入れたのかも気になるが、蘭もまた何故それを手に入れようと思ったのか。

色々と聞きたいことはあるものの、それよりこの少年があのバニーだという違和感の方が勝っていた。


確かに面影はある。

だが竜胆の知る「長い黒髪」も「陰気な顔つき」も「黒ずくめの装い」も、何処を探しても見当たらない。


(……いや、)


代わりに他の何枚か、『東京卍會』の懐かしい顔触れと共に笑うバニーの隣に、それに近い姿があるが。


(…死んだ兄貴を模して、死んだ兄貴を悼んで、か…)


「ま、残念ながらオレの好みじゃなかったけどな。」


言いながら蘭は竜胆の視線の先にあった写真を一枚手に取ると、そのままそれを破り捨ててしまった。

思わず「あ、」と声を漏らした竜胆に「何だ、欲しかったか?」と笑う。


「…いや、別に。」


そして竜胆もまた蘭に倣い、手にしていたそれを破り捨てたのだった。





胆】
花言葉(悲しんでいるあなたを愛する)


---------------
元拍手お礼文


戻る

嘘つき、ロンリー。