壮吉と襲撃者


※攻主。








『青ひげ屋』もといブルー・ビアードはその商売柄、よく恨みを買うチームだ。

それは連合入りした後も変わらず、むしろより狙われやすくなったために一層警戒を強めていた、はずだった。


だからこそ今、思わぬ襲撃を受けて長谷川壮吉は珍しく焦っていた。


「あんたがアタマか?」


他のブルビアメンバーと落ち合う予定だった路地裏。

そこに一歩足を踏み入れた途端、暗がりから伸びてきた手に胸倉を掴まれてこの様だ。


相手は自分と大差ない体格の男。

冷たいコンクリートの壁へと押し付けられ、持っていた携帯も全て壊されてしまった。

時折聞こえて来る呻き声は、恐らく先に到着していた仲間達のものだろう。


「……誰じゃあ、お前。」

「まぁ、誰でもええじゃあないの。」


見覚えのない顔が嘲笑う。

いや、男が笑った一瞬、壮吉は既視感のようなものを確かに感じた。


「とりあえず妹が世話になった、とだけ言うとくわい。」

「妹…?」


そう言えば、どことなく似た笑い方をする女が昔、いたような気がする。

気がするだけで一向にその顔を思い出すことはないが、とりあえず納得はいった。


「はっ…保護者サマの登場って訳かい。」

「別にはァ今更、兄貴ヅラするつもりはないんじゃがのぉ…」

「じゃったら、この手ぇ」


離せ、と言うよりも先にいとも容易く外された手。

あまりの呆気なさに壮吉は反撃も忘れ、そして寄せられる顔に反応することも出来なかった。


「ええか?今度、あいつの顔をビデオで観た日にゃあ覚悟せぇよ。」




ワシがお前を犯しちゃる。





には

耳元に低く低く囁かれた声。

ぞくり、と背筋に何かが走った。


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嘘つき、ロンリー。