龍也とツレ
「たかが『あし』だろ?」
んなもんにマジになっちまって、馬鹿じゃねぇの。
そう雑誌をぱらぱらめくりながら事も無げに吐き捨てられた言葉に、周囲の人間が声にならない悲鳴を上げる。
「…もっぺん言ってみろ。」
そして続く、低く抑え付けたような龍也の声に、今度は実際に何人かが小さな悲鳴を上げた。
だが、ぱらぱらとページをめくる玄兎の手は止まらない。
それもバイク関連の雑誌というのだから、皮肉もいいところだろう。
「あ?今のが聞こえなかったってんなら耳が完全にイッちまってんぜ?病院行っとけ、ぼけ。」
「てめぇを病院送りにしてやろうか、あぁ?」
「やってみろや、出来るもんならよ。」
「お、おい…やべぇって…」
「そろそろ逃げといた方がいいんじゃ…」
「あ、あぁ…」
この後に起こることを予期して徐々に教室内から人間が減っていく中、さほど動じることなく事の成り行きを眺めているのは朧童幽霊の面々。
むしろどこか呆れたような雰囲気だ。
「あの二人もよくやるよなぁ…」
「あれで行きも帰りも、ニンジャで2ケツしてるってんだからワケ分かんねぇよ。」
そして近くにあった椅子が振り上げられるまで、残りあと3秒。
喧嘩するほど?
((仲良くねーよ))
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嘘つき、ロンリー。