スピットと悪友
思わず舌打ちした。
「白兎?」
不思議そうに俺の顔を覗き込むスピは、本当に気付いていないのだろうか。
先程から俺達の前を通り過ぎていく、そう少なくもない通行人らの視線を独り占めしていることに。
しかもその大半が女で、誰もが奴を見ては淡い夢を抱いているのが目に見えて分かった。
そして隣にいる俺に向けられるのは、
(あー、くそっ!)
また舌打ちした。
「帰るわ、俺。」
「え?」
引き立て役ならまだしも、恋敵のように睨まれるのには耐えきれない。
そもそも男の俺が何故、嫉妬されなければならないのか。
(一体どんな関係に見られてるんだ、俺達…)
考えるだけでうんざりした。
どうせ代わり映えのないジェネシスの近況報告、これ以上聞く必要もない。
そう思い、苛立たしげにスピに背を向ければ、腕を掴まれ、引き止められた。
「…離せよ。」
「どうしたんだい?何か怒ってる?」
「……」
この天然野郎。
俺の機微よりも、より一層強まった視線に気付け。
「…お前の傍にいると、身も心も焼き尽くされちまいそうだ。」
嫉妬の炎で。
そう吐き捨てて、ふと視界の端で小さく笑うスピが見えた。
そして自分の失言に気が付き、また舌打ちする。
鈍いのはお互い様?
(白兎がデレるなんて珍しいね。)
(んな訳あるか。)
((ねぇねぇ、あの二人…))
((きゃー!ガチ?ガチ?))
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アンケートより。
リクエストありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。