理一と侘助と友人


『この日、遊びに行くから。』


そんなメールが届き、指定された日にちを見て首を傾げた。


(確かこの日は何かあったような……)


カレンダーを確認すると、やはりすでに赤丸付き。

なので、すぐに返信する。


『悪い。その日は先約がある。』










「…それで、これはどういうことなんだ?」

「んなもん、こっちが聞きてぇよ…」


約束の時間通り俺の部屋を訪れた理一は、予想通り足を一歩踏み入れるなり眉を顰めた。

だが俺が溜息を漏らせば、すぐにそれは柔らかい苦笑へと切り替わる。


「まぁ、こいつのことだ。どうせアポなしで来たんだろう?」

「あ?ちゃんとメールして来たっつーの。なぁ?白兎。」

「あぁ、そうだな。」


でも俺は断ったはずなんだけどな。

なんて少し冷たい目を向けてみたものの、視線の先の侘助は「あー、そうだったか?」と反省の色がない。

それどころかこちらを見ることなく、呑気に雑誌をパラパラと捲っている。


しかも何故か俺の布団の上で、だ。


「…お前も『分かった』って返しただろうが。」

「でも『行かねぇ』とは言ってねぇし。」

「確信犯じゃねぇか、それ。」


ニシシと笑う侘助に思わず頭を抱える。

隣の理一は相変わらず苦笑を浮かべているが、その目が笑っていないように見えるのは俺だけだろうか。


(こうなるって分かってたから嫌だったんだよ、俺は…)


何故、理一が来る前に追い出せなかったのか。

せめて今からでも…と侘助の方へ歩み寄ろうとしたところ、理一に手で制されてしまった。


「理一?」


…そんな優しく微笑まれても、嫌な予感しかしないんだが。


「侘助、とりあえず白兎の布団から降りろ。」

「はっ、嫌だね。」





そして、高らかにゴング。

(どこからか『カーン』と音がした、気がした)


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嘘つき、ロンリー。