ドラコと蛇寮の恋人
談話室に戻ると、頭上を一羽のカラスが旋回していた。
少し嫌な予感がして、ゆっくりと視線を下げれば、つい先程まで散々探し回っていた人物の姿が。
「…白兎…」
優雅にソファーへと腰掛け、読書中。
その姿を見たドラコは一気に脱力する。
「…図書室に、行ったんじゃなかったのか。」
近寄ってそう声を掛けてみたものの、白兎からの反応はない。
溜息一つ吐いて、仕方なくその隣に腰を下ろす。
ふと目の前のテーブルに飲みかけの紅茶があるのに気付いた。
「もらうぞ。」
返事も待たず手を伸ばすドラコ。
どうせ白兎は聞いちゃいない、これぐらいはいいだろう、と。
そしてカップに口を付けたところで、
「スネイプ先生特製、愛の妙薬入り。」
「ぶっ!?」
「…信じるなよ、アホか。」
ぼそりと呟かれた言葉に思わず噴出した。
汚ぇなぁ…とぶつぶつ言いつつ本を閉じると、ハンカチを取り出した白兎は自然な動作でドラコの口元を拭う。
ドラコも顔を顰めながら、白兎のやりやすいように首を傾けた。
「…お前が変なこと言うからだろ…」
「そっちが勝手に俺のを飲むからだろ。…よし、綺麗になった。」
今度は制服の方へ取り掛かる白兎を余所に、ドラコが続きを飲み始める。
「おい、ちゃんと残しとけよ。それ俺のだぞ。」
先程の仕返しとばかりに白兎の制止も無視。
すべて飲み干しそうな勢いだ。
ちょうどドラコのネクタイを拭っていた白兎は、それを引っ張って実力行使に打って出た。
「っと、何をす…っ!?」
そのままドラコの顔を引き寄せ、その唇に自分の唇を重ねる。
「んっ……飲むなって、言ってるだろ…」
「…お前が、僕を無視するのが悪い…」
口づけの合間に交わされるのは文句の応酬。
だがどちらも止めようとはしない。
未だドラコの手にあるカップは、すでに空っぽになっていた。
中身は猛毒でした。
「…あーあ、全部飲みやがって。」
「新しいのを用意させよう…茶菓子もいるな。クラッブ、ゴイル。お前らも食べるだろ?」
「…いや、何て言うか…」
「もうお腹いっぱい…」
というか、目に毒です。
---------------
アンケートより。
リクエストありがとうございました!
戻る
嘘つき、ロンリー。