セドリックと蛇寮の同級生


スリザリンのシーカーがスニッチを捕らえた瞬間、会場中に悲鳴にも似た溜め息が溢れ返った。

中でも、一部グリフィンドール寮生からのブーイングは凄まじい。


そして試合終了の合図が鳴り響く。


「…さぁ、整列しよう。」


項垂れるチームメイト達を促しながら自分もその列に加わろうとして、不意に相手チームの姿が、いや、一際背の高い『彼』の姿が目に入った。

それに飛び付く、他のスリザリン生の姿も。


「……………」


選手同士で勝利を喜び合うその光景は、別に珍しくも何ともない。

敗者側からしてみれば、確かに苦々しいものではあるけれど。


ただ、この胸の痛みはそれだけが原因ではないことを、僕は知っていた。


「白兎。」


挨拶を済ませた後、競技場から退場しようとするその後ろ姿に声を掛ける。

振り向いた『彼』は一瞬驚いたように目を見開いて、そしてすぐにそれを細めた。


「悪いな、ディゴリー。今年の寮杯はスリザリンのものだ。」

「あ、あぁ…」

「おい、どうした?ブラッジャーでも頭に直撃したか?」


それは悪いことをした、と言って笑うスリザリンのビーター、白兎。

その名前を遠くで呼ぶ声がする。


「祝賀会が楽しみだ。また食堂で会おう。」


声に応え、踵を返そうとする白兎の腕を反射的に掴んだ。

再び振り向いたその顔に不審の色を浮かべながらも、しっかりと僕を見ていて、



「優勝、おめでとう。」



そう言うのが、精一杯だった。


「スポーツマンシップに則って、か?全くハッフルパフらしい…いや、お前らしいな、セドリック・ディゴリー。」

「白兎先輩!」

「あぁ、今行く。じゃあな、ディゴリー。ありがとう。」


そして、白兎はそっと僕の手を離したのだった。





黒星ふたつ

(みっつ、よっつ、と積み重ね、)
(手にした箒が、軋む)


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234500hitより。
キリリクありがとうございました!




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嘘つき、ロンリー。