妖精とわたしの友人
「おぉ、白兎。あなたはなぜ白兎なのです?」
最近、学友だったYが要らん技術を発展させたためか、俺の周りは空前の文学ブームだ。
ただし妖精オンリーで。
「…そりゃあ俺の親が白兎って名付けたからな。」
「本当の親なのです?」
「今、明かされる真実?」
「昼ドラ真っ青な急展開?」
「ポロリもあるです?」
「…あったらダメだろ。」
てかそれ、どういうジャンルだよ。
そう言って、膝の上をチョロチョロしていた内の一匹をつまみ上げると、「きゃー」と棒読みな悲鳴が上がる。
他は「ミートゥー」「ミートゥー」と、パタパタ小さな手を振りながら律儀に順番待ち。
若干一匹、「我に力をー」なんて違うことを言っているが。
「我々、食べられるです?」
「一口でカニバリズム?」
「いや、食わねぇから。」
「ゴム用意するです?」
「どういう意味だ、こら。」
きゃー。
手の中の妖精が恥ずかしげに両手で顔を隠すが、手の面積に対して顔が大きいのでほとんど隠れていない。
よって、笑うような口元はしっかりと丸見えだった。
そして俺の膝の上で悪魔召喚でもしそうな呪文を唱える声が、気付けば二つに増えていた。
(そういや印刷技術って元々、宗教の布教活動の為に広まったんだっけな…)
これを宗教と呼んでいいのか知らんが。
とりあえず薔薇だ百合だと言い出した他に比べれば、幾らか健全だろうとそちらへ誘導することにした。
基本、楽しければ何でもいい種族だ。
思考は簡単に横滑りする。
「ほら。次、洗礼を受けるのはどいつだ?」
「受けねばならぬのです?」
「それは避けて通れぬ試練?」
「生贄の儀式?」
「人間さん、マンセー。」
「我に力をー。」
こうして空前の文学ブームは終わりを告げ、今度は空前の黒魔術ブームが到来するのだった。
妖精さんの、たいふういっか。
どうでもいいが、最初に比べて確実に数が増えている妖精達。
今度調停官であるもう一人の学友に、何かいい減らし方がないか聞きに行こうと思った。
ついでにYによる被害の愚痴り合いも兼ねて。
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アンケートより。
リクエストありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。