とーちゃんと友人?


一体どうしてこんなことになったのか。


俺はただ、突然一児の父となってしまった友人の苦労を慮っただけ。

それでたまたま自宅と職場の間に友人の家があったから仕事の行き帰りに訪れてみたり、炊事洗濯掃除と簡単な手伝いをしてみたりした、ただそれだけの話だ。







「十分、通い妻じゃねぇか。」

「…なるほど、お前か。お前がそんなことを言うから、よつばが変な言葉を覚えたのか!」


歯ァ食いしばりやがれこの野郎!と言わんばかりにジャンボの胸ぐらに掴みかかる白兎。

だが悲しいかな、頭一つ分は違う体格差のせいで簡単にいなされてしまった。


「冗談でも言っていいことと悪いことがあるだろ…!」

「あー、ハイハイ。」


それでもめげない白兎を宥めすかすジャンボは、端から見ればまるで野生動物の相手をするム○ゴロウさんのようだ。


いや、むしろ猛獣を相手取る武○壮だろうか。

そしてかの猛獣ハンター(?)同様、ジャンボはその倒し方を知っていた。


「ていうか、お前らが学生時代から付き合ってるの知ってるから。俺も、ついでにヤンダも。」

「…は?」

「お前は隠したがってたみたいだけどな。お前がいないところであいつ、ものすごくノロケてたから。」

「え?」

「ぶっちゃけ、コイが用意したデートプランも全部俺らの共同作だし。」

「はぁっ!?」


思いがけない言葉により勢いを削がれた挙げ句、そのまま一気に畳み掛けられた白兎は混乱した。


「ちょ、おまっ…何言って、」

「だからまぁ、俺らのことは気にするなって話で…なぁ、よつば。」

「ん?」


そんな白兎の様子がおかしいのか、ジャンボはニヤニヤと笑いながら、すぐ傍で珍しく静かにお絵描きをしていたよつばを呼ぶ。

白兎は何となく嫌な予感がしたが生憎止める暇はなかった。


「もう一度さっきのやつ、白兎に言ってやれ。」


さっきの?と繰り返してすぐ、「おぉ!」とそれに思い当たったらしいよつばは、スクッと立ち上がると真っ直ぐに白兎を見上げた。


そして、



「白兎、よつばのかーちゃんになってくれ!」






はじめてのぷろぽーず


「あれ、白兎。帰ってたんだ?お帰りー。」


怒りの矛先を見失った白兎は、今更ながら呑気に顔を出した小岩井の頭に一発、拳骨を落としたのだった。


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五周年企画より。
企画へのご参加ありがとうございました!




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嘘つき、ロンリー。