リトと従兄


「え、白兎お兄ちゃんが遊びに来るの?今から?ご飯は?泊まるの?もう!リトってば!そういうことはもっと早く言っておいてよね!買い物!買い物に行かなくちゃ…!」








くっ、と噴き出すような笑い声が聞こえた瞬間、そこでリトは言葉を切った。


「白兎兄ちゃん…?」

「いや…悪い悪い。何となくその時の様子が想像出来て、つい。」


しっかし美柑は相変わらずしっかりしているなぁ。

なんて言って笑い続ける白兎に少し居心地の悪さを覚えたリトは、ごまかすように麦茶をその前に置いた。


「お、さんきゅ。それで美柑は今、いない訳か…ララちゃんも?」

「あー…『私も行く〜!』って一緒について行っちゃって…」

「そっか。」

「す、すぐ戻ってくると思うけど。」

「つまり、それまで俺はリトを独り占めすることが出来るって訳だ。」

「え」


反射的に聞き返したリトに気付かなかったのか、白兎はコップを手に取るとそれをごくごくと飲み始める。

その無防備に晒された喉元に、リトは一瞬、目を奪われてしまった。


つられるように、ごくり、と喉が鳴る。


(!オレ、今何考えて…!?)


いや、そもそも自分は何故こんなにも緊張しているのか、リトにはその理由が分からなかった。


相手は、一つ年上の従兄。

小さい頃から交流が深く、リトは勿論、妹の美柑もその訪問に備えて張り切るほど懐いている。


その上、諸事情で留年しており、今やリトの同級生だ。


親近感はますます強まるばかりで、


「ん、リト?どうかしたのか?」

「べっ、別に!何でもないっ!」

「?そうか…?」


だが不意に、たった一つの年の差が顔を覗かせる。


大人っぽい、男らしさ。

その度に、最近のリトはどぎまぎさせられてしまう。


『つまり、それまで俺はリトを独り占めすることが出来るって訳だ。』


だから白兎にとって他愛のない言葉でも、リトは聞き逃すことが出来なかった。


(、いや、あんなの、冗談に決まって、)



「よっし。んじゃ、たまには男同士でいちゃいちゃしようぜ?」




ダークホース出現
(意外な強敵でした。)


(あ、そうだ。今度、男子会でもやるか。猿山も誘って)
(っ、ダメだっ!)
(あ?)
(え、あ、いや、今のは…その…っ!(また二人っきりがいい、なんて言えねぇ…!))


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プチ☆夏フリリク企画より。
企画へのご参加ありがとうございました!




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嘘つき、ロンリー。