五次槍兵と教会の管理人


今の時間帯ならここに居るだろう、と。

そう適当に当たりを付けたのは、まだ日は高いというのにどことなく陰鬱な空気が漂う教会。


そして予想通り、そこで「目的のもの」を見付けたものの、思わぬ肩透かしを喰らってしまった。


「…何だ、寝てんのかよ。」


会堂半ば、片隅の席。

俯いて座る様子はまるで祈りの姿のようにも見えるが、残念ながらすうすうと微かに聞こえてくる寝息が邪魔をした。

念のため、一度その名を呼んでみるも起き出す気配はない。


ふと傍らを見れば途中だったのだろう、清掃道具が放置されるままになっていた。


なんて不信心な、いや、ただ教会の管理を任されているだけで別に信者ではない、という話だったか。


(まぁ、特に何か用があった、って訳じゃねぇんだが…)


ただ空いた時間を前にし、どうせ暇を潰すなら一人で槍を振るうよりも相手が居た方がいい、と思っただけ。

当てが外れたなら外れたで、さっさと踵を返せば済むことだ。


が。



「……………」



薄暗い静寂に、単調な呼気。

じっと佇んでいるだけで、何だかこちらまで眠くなりそうだ。


なんて思った端から欠伸がこぼれ、それを誤魔化すように首を鳴らした。


「…あー、クソッ…」


大体、ちょうどいいところに『枕』があるのも悪い。


そう悪態吐いてしばらく考え込んだ後、ヒョイッとその隣に身を乗り上げた。

そのまま横たわれば、頭が上手くそこに着地する。


「起きたらそん時は、こっちの気が済むまで付き合ってもらうぜ?白兎。」


精々覚悟してやがれ、と笑って伸ばした手に一瞬身じろいで見せた『枕』だったが、結局何も知らないまま眠り続けるのだった。





一方的に契約完了

そしてそれが果たされるのは、もう少し後のこと。


「……ランサー?何して…?」


(戸惑う声に名を呼ばれ)(珍しく驚いた表情で見下ろされ)

(まぁ悪くない目覚めだと、槍兵は一人笑った)


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259500hitより。
キリリクありがとうございました!




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嘘つき、ロンリー。