静蘭と昔馴染


「よう、小旋ぷぁっ!」


ぷぁ?

突如聞こえてきた奇声に、通りを歩いていた人々は何事かと足を止めて振り向いた。


すると視界に入ったのは、道のど真ん中で対峙する二人の青年。


「おいおい、何だ。危ないな、おい。俺の顔を忘れたか?」

「…こめつきバッタの次はお前か、白兎。」


片や何故か大根を振り下ろし、片やそれを真剣白羽取り。

寸劇か何かが始まったのだろうか。


だがそんな二人の傍らで、わたわたと慌てる少女の姿に通行人達は気付いた。


もしや少女を巡る、三角か「あぁ!今夜のおかずがっ!」…いや、それは確実にないか。


「一体何をしに来た。」

「ちょっと静蘭!」

「いや燕青がさ、ここで懐かしい顔に会ったって言うから来てみたんだけど。」

「余計なことを…」

「正直に言うと、懐かしい顔過ぎて少し引いてる俺がいる。お前、それ若作りにもほどがあるだろ。何だ?不老不死の呪い?」

「静蘭ってば!」


必死に呼び掛ける少女の声も空しく、ある意味二人だけの世界が続く…

かと思えば、不意に片方の青年の視線が少女へと向けられた。


「お?」


だがそれは『静蘭』と呼ばれた方ではなく、何故か『白兎』の方で。

あまりに唐突なそれに、少女は思わずぎくりと後ずさってしまう。


「な、何よ…?」

「!お嬢様、目を合わせてはいけません。噛みつかれます。」

「俺は野良犬か何かか?」


大根を退き、少女を背後に庇う『静蘭』。

その様子すらも興味深そうに眺めながら、『白兎』は「へぇ?はぁん?ふぅん?」と笑みを深めていった。


「いやー、燕青にガキがデキてたのも驚いたが、お前も妻帯者になっていたとはなー。」

「「は?」」





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そして「貴陽ってすげー」と笑う青年に、一拍置いて大根が投げ付けられるのだった。

(また一波乱、起きそうな予感)


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調査より。
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嘘つき、ロンリー。