祖父と青年助手


あぁ、ついにこの時がやって来てしまいました。


「何だ、その顔は。久し振りの友人との再会なんだ、もう少し嬉しそうに出来ないのか?」


誰も頼んではいないというのに何故か上から目線のYの訪問に、わたしは思わず頭を抱えてしまいました。


いえ…別にYの何が悪いという訳ではないのです。

まぁ、これまで彼女には色々と振り回されることもありましたが、今回はただ何というか…タイミングが悪かった、ということです。


「あれ?若先生、お客様ですか?」

「あ、どうも…………って、え?誰?誰!?」


ヒョイッと顔を覗かせたのは、普段はほぼ不在のはずの、つい先日出張から戻って来たばかりの白兎さん。

Yのテンパり具合を「今お茶をお持ちしますね」なんて軽くスルーする辺り、流石としか言いようがありません。


そして妙な誤解をしたYから二度目の「リア充め…!」をもらう前に、わたしは白兎さんが『祖父の』助手であることをやや強調して説明しておきました。


「そ、そうか……助手…助手ね…」

「そうです。白兎さんは『おじいさんの』助手なんです。」


特に他意はありませんでした。

えぇ、なかったんです。本当に。


「何だ?もうお茶の時間か?」

「んっ…くすぐったいですよ、先生…」

「なっ!?」


だから、来客中にも関わらず通常運転で現れたおじいさんと白兎さんについて、わたしに責任はないはず。


「美味そうな匂いだな。」

「あ、ダメですって。これはお客様に」

「なななななっ…!?」


さすがのYも、実際その光景を目の当たりにすると困惑を隠すことが出来ないようでした。





恋人さんたちの、いちぶしじゅう。

(そしてこれが“第二次同類誌時代”の幕開けだったと、誰が予測出来たことでしょう)
(…えぇ、誰でも分かりますよね。はい。)



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嘘つき、ロンリー。