ローと祈る青年
ゆっくりと飲み込まれていく船体。
あちらこちらから火の手が上がり、断末魔がまた一つ二つと消えていく。
ふと嫌な臭いのする煙が鼻先を掠め、思わず眉を顰めた。
「失望したか?宗教屋。」
これが“海賊”だ。
そう、いつの間にか隣に並んでいた男がせせら笑う。
だがそちらを向く気にはなれず、しばらくそのまま黙っていると小さな舌打ちが聞こえた。
数週間前、俺はこの男に助けられた。
『…ひでぇな、これ…』
『おい、他に生存者がいないか調べろ。』
『アイアイ、キャプテン!』
『こいつはどうする?』
『とりあえず―…』
「…気が済んだら来い。出航だ。」
返事を待たずに遠ざかっていく気配。
目の前の海面にはもう何も浮かんでおらず、ただ穏やかに波打つだけ。
まるで初めから何事もなかったかのように静かだった。
そして一体どれほどの人間が沈んだのか、俺には分からなかった。
『これが“海賊”だ。』
「…それでもあんたの罪が赦されることを祈るよ、トラファルガー。」
たとえ、それもまた罪だと言われようとも。
そっと目を伏せ、俺は波の音に耳を澄ませた。
愚かだと笑うがいい
(祈りを捧げる姿は確かに美しく、)
(それが自分以外のものに向けられているかと思うと妙に苛立った)
(そしてまた舌打ちする)
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アンケートより。
リクエストありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。