(みょうじ)
forgU
(なまえ)
(ナマエ)
dontcry
(愛称)
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「藤壺」
まるで幸福のまじないでも唱えるよう優しく、それでいて朗らかな声が鼓膜を撫でて目覚めを促す。
雲一つない晴天に木陰で本を広げていたはずが、暖かな木漏れ日に誘われいつの間にか泡沫を揺蕩っていたようだ。
むずがるよう呻きを上げれば、近くより落ちる、笑うような溜め息一つ。次いで少し冷たい指先が肌を滑り、大きな掌に頬を包まれた。
ほう、と恍惚を吐き出せば、またも降る笑い滲む吐息。
その吐息に眉根を寄せながら、藤壺はゆっくりと瞼を押し上げた。