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>>2013/04/17 (Wed)
>>16:49
LLovely Lingerie Lady(高橋)
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友人と訪れた(というか連行された)ランジェリーショップ。名前だけはとても馴染みがあるけれど、実際はここで買ったことはなくて。

かわいいな、いいな、と思っていても、結局『見えないオシャレ』というのにはあまり関心がなく、いつもシンプルなもので済ませてしまう。第一、オイルで汚れる私の仕事に、かわいいインナーというものは不向きだ、と友人に言うと


「アンタそれでも20代女子?!」

「だって見えないオシャレなんて完全に自己満足じゃない…!」

「そういうところを意識してこそファッションでしょうが!」

「せっかくかわいいの着てても見えないんじゃ勿体ないし…」

「見せればいいのよ」

「だっ誰に!」

「彼氏がいないアンタにピッタリの相手がいるじゃないのよ、ふたりも!」

「………!!ムリ!だめ!恥ずかしい!」

「家族なんだし、『どう?』とか言ってさ」

「(それだけで済まないからだめなのよ…!)」


と、言いたいけれど、さすがの友人でもそこまでは言えなかった。


結局(無茶振りの友人に負けて)、買っちゃったんだけど。

やっぱり、かわいいものはかわいい。

ピンク地に、ブルーとイエローのフラワープリント。ブラとショーツのセットで、其々の輪郭をフリルが囲っている。春らしい色に心惹かれてしまっては、もうおしまいだった。

機能も私に持ってこいだった。サイドボーンの位置が高いおかげでカップの型崩れもなく、ワイヤーも柔らかいので長時間着けていても苦しくなさそう。


「かわいいし、なかなか優秀かも、これ」


高橋家、ランドリールームの姿見にて。

すっかり気に入ったセットアップを身に着け、色違いでもう1セット買えばよかったなんて思っているあたり、現金なものである。もともと可愛らしいものが好きな性分、何か切欠があって、手に取って気に入ってしまえばあとは早い。


「……さすがに、見せることはできないな」


先の友人の声が頭にある。

お洗濯も、こっそり内緒でしよう、と考えていた。





「誰に、見せるって?」

「それ、どしたの?アネキ」

「………っ!!?」


いつから…っ、

見ら、れ、て…


両手で身体を隠したけれど、遅かった。

姿見に写らない死角、壁に身体を預ける涼介と啓介。可愛らしい彼女の姿に、少々、イタズラ心が芽生えた。


「かわいいよ、もっとこっちへおいで」

「なあ、誰に見せるの?」


触れる手がアツイのは、きっと、気のせいだと思いたい。





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あれ、ちょっとシリアスなんだけどどうしたんだろ。ギャグでいくつもりが…。お店はAMO'Sです。

これ、パス制のR18に続きます。執筆なう!