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「だから、たった10日間でしょ?」


「……長ェ」


「もー……」



このやり取りが、かれこれ1時間ほど続いている。


来季GT戦のレギュレーション会議のため、チーム監督と共に東京へ出張、なのだが。



「……10日もアネキと離れんの、やだ」


「啓ちゃん、」



このワガママで可愛い弟を、どうやって納得させようか。もうすぐで家を出ないといけないのに。



「なんだ、どうしたんだ」


「アニキ」

「お兄ちゃん」


「玄関先に、レクサスが停まってるぜ。あきらの客か?」


「レクサス、IS?」


「ああ、黒の」


「やば、監督だ。行かなきゃ」


「アネキぃ……」


「わっ、啓ちゃん……!」



荷物を持って、リビングを出ようとしたら、大きな猫にくっつかれた。



「……啓介、あきらを困らせて楽しいか?」


溜め息と一緒に、ごもっともな発言をする涼介。


「啓ちゃん、」


身体に絡まる腕を、そっと解く


「『たった』、10日よ?」


目の前の猫は、しゅん、としていた


「毎日、夜に電話するから」


ふわふわの黄色を、優しく撫でる


「10日後、神奈川の研究所で解散なの」


腕を伸ばし、頬を包む


「迎えに来てくれると、嬉しいな」



触れるだけの、フレンチキスを



「お願い、ね?」







「……ん……、わかったよ、アネキ」









(少しは姉離れしろ啓介)


(アニキは心配じゃねェのかよ)


(心配に決まってるさ、他チームの連中がどれだけあきらを狙ってるかと思うとな)


(……やっぱ俺、一緒に着いてく!)







*****************


極短すみません。


このあと、黒ISの後ろにFDがひっついて、監督はぎょっとするしお姉ちゃんは怒るで、またまたしゅんとする啓介でした。



啓介を、にゃんこにしようかわんこにしようか結構迷いました。わんこだと絶対ゴールデンですよね、でっかくてふわふわで人なつっこくて従順でやさしいんです←家主宅のわんこ


2012,12アップ