漆拾陸:薬研の好きなところはどこですか?
また、直して欲しいところがあったら
教えてください
「待て待て待て待てッ!!なんで俺っち関係の質問が多いんだこの調査書!?」
「私の初期刀だからでは?」
「だからって″好きなところ″とかあるわけ…!」
「ありますよ」
「な……!?」
「瞳は勿論のこと。本丸の刀剣たちを纏めてくださっているのは薬研ですし、私が仕事に熱中し過ぎる時も気にしてくださいます。″守る″って宣言してくれた通り、常日頃から私を見てくれている…。そんな薬研の優しくて頼れるところが好きです。申し訳ないと思いながらもつい甘えさせてもらっているのは確かですから」
「……っ!!」
「直してほしいところなんてありません。薬研がいなければ、私は今頃審神者としてこの足で立つことすら出来なかったでしょう。それくらい、薬研は私にとって必要不可欠なのですよ」
「わかった!わかったからッ!!
(頼むからンな真っ直ぐに胸中暴露しないでくれ!!)」
↑超真っ赤
漆拾漆:自分を犠牲にしがちなクロさんですが
今までこれはやりすぎた、これは危なかった
と思うエピソードはありますか?
「!これは俺も是非聞かせてほしい内容だな」
「そうなのですか?」
「大将がどこまでがやり過ぎだと思ってるのかわからねぇと、いざと言う時止めるに止められねぇだろ?」
「(止める気満々ですね…)
自分を犠牲にしてるつもりは無いのですが…。病気はしたこと無いですし、怪我って言っても親戚に居候していた時の火傷が一番酷かったですし…。やり過ぎたことも危なかったこともあったかどうか…」
「(火傷は危なかったことには入らねぇのかよ…)
自覚してねぇな?」
「そんなことは…」
「じゃあ、真黒の旦那に怒られたこととか、心配させたことってあるか?」
「真黒さんにですか?うーん……」
「…………」
「………………あ、そういえば」
「あんのかよ…」
「養成所に入りたての頃でしたかね。真黒さんの前で立ち眩みして怒られました」
「…なんで立ち眩み?」
「栄養失調だったらしいです。たぶん親戚でまともなご飯食べていなかったからでしょうね」
「そら旦那だって怒るわ!!
…でもその後は大丈夫だったのかよ?」
「ああ、思い出しました。危なかったことあります」
「!なんだ?」
「その立ち眩みの後、「栄養あるものを!」って瑠璃様が作って持ってきてくださった料理を食べて一週間腹痛と格闘しました」
「へ?」
「栄養価の高い野菜を使ってはいたものの、出来上がった物がとてつもないゲテモノで…。煮込み過ぎて焦げているのに野菜はナマで、黒くてドロドロの汁からタコだかイカだかわからない足がニョロニョロはみ出していました」
「そっ、そんなモン食ったのか!?」
「食べざるを得なかったのですよ…。「一生懸命作ったの!さぁ召し上がれ!」って満面の笑顔で言われては作り直せなんて言えません。まぁ、″瑠璃様を厨に立たせてはいけない″という教訓は得られましたから、良しとしていますけどね」
「あんたって人は…。
(燭台切の旦那に美味いモン頼んでおこう)」
漆拾捌:こちらに古今東西あらゆる種類の衣装と
アクセサリーの資料があります。
薬研くんに着せたい物はありますか?
そして薬研くん!本丸のみんなでその資料の
中からクロさんに着せたい物を選んで下さい
(女装男装可)
「へぇ…いっぱいありますね」ペラ…
「大将に着せたい衣装…なぁ…」ペラ…
「″女装男装可″って書いてありますし、何ならどっちも選んでみましょうか」
「…大将なら男モンでも似合うのありそうだが、俺っちに似合う女モンの衣装なんてあるか?」
「あると思いますよ?たぶん」
「(″たぶん″て…)
ま、着るわけじゃねぇもんな。俺っちは他の奴らと相談してくる」
「はい。お願いします」
──一時間後。
「待たせたな」
「おかえりなさい。随分掛かりましたね」
「ああ。揃いも揃ってこの資料に興味津々でな。女モンなら衣装はコレで、飾りはコレだとさ。加州と乱と次郎太刀の旦那もおすすめだと言ってた」
「十二単と数珠アクセですか」
「大将にはやっぱり和服だろうってのが全員の意見だ。んで、男装すんならコレ」
「学ラン?(応援団ですね、コレ)」
「髪結い上げればコレが一番格好いいと思うぜ」
「ふむ…、皆さんの中ではそういうイメージなのですね、私って。では薬研に着せたい衣装ですが…」
「おう」
「男物はコレですね。バーテンダーさん」
「何だ?この手に持ってるの」
「カクテル…、お酒を作る道具を振っているところですね。薬研に似合いそうです」
(…似合うか?コレ)
「アクセサリーは無難に銀の腕時計です。あまりチャラチャラしたものは似合わないと思ったので」
「まぁ、個人的にも腕時計は好みだな」
「で、女装して頂くならコレですね」
「…巫女さん?」
「はい。薬研はお肌も白いですし、巫女装束ならお化粧しなくても立派な女の子に見えると思うのですよね」
「…それ、普段も女っぽいってことか?」ジト…
「まさか。薬研ほど男らしい方なんていませんよ」
「そう…か…」
「今度着てみませんか?」
「はっ?コレ選ぶだけじゃねぇのか!?」
「選ぶだけですよ。でも楽しそうじゃないですか」
「!(大将が楽しさを見出だしている…!)」←感動
「ダメですか?私も着ますし何なら他の皆さんとも着せ替えっこしたりとか…」
「わかった。そん時は大将も覚悟しとかねぇと、皆にもみくちゃにされるからな?」
「はい。楽しみにしています」
(皆と計画立てよう…)←超楽しみ
漆拾玖:クロさんって良いお母さんになりそう
ですよね!
そこで将来的な想像や望みでいいのですが
子どもは男女で何人欲しいですか?
あと好きなタイプとかはありましたが、
旦那様にするならどんな人選びますか?
「そうですね…。子どもは二人。男の子と女の子一人ずつです」
「そりゃなんで?」
「一人っ子だと兄弟がいなくて寂しいです。男二人、女二人では考え方も偏ると思うのですよね。私とシロは女二人の姉妹ですけど、そのせいなのか男の人への対応がいまいちわからないのです」
「(…普通に接してると思うけどな)
だから男女一人ずつか。じゃあ理想の旦那は?」
「子どもに優しい人です」
「即答か(ここに来て珍しい)」
「私は親との思い出があまりありませんから、子どもと一緒にいっぱい遊んでくれる方が良いです。沢山の愛情を注いで、大黒柱としてしっかり立ってくれる人…。その人の為ならば私もしっかり支えてあげようと思えますし、家族の幸せの為に尽くせると思います」
「大将…。家族の為にって言うが、あんたも幸せにならねぇとダメなんだからな?」
「!はい、勿論」
捌拾:クロさんとシロちゃんの共通点を
教えてください!
食べ物でも行動や言動などでもいいので!
「そういえば、あのお見舞いの日に双子っぽい所は見なかったな。性格も同じってわけじゃねぇし」
「まぁ…育った環境が違いますからね。共通点はやっぱり″負けず嫌い″なところです」
「ははっ、やっぱそれか」
「「負けない」って言う時は必ずというくらい声が揃いますね。あと、私とシロが一緒に怒った時も揃います」
「一緒に怒るって…、過去にそんなことあったのか?」
「同級生と病院で鉢合わせてしまったことがあって、その時も色々言われたのですよ。「クロはバケモノ人形だ」とか「その妹は白髪のバケモノだ」とか。「次の剣術実習で痛い目見せてやろう」とかも言っていましたね」
「(今俺っちが聞いてても腹立たしいな)
…それで?」
「私もシロも頭にきたものですから」
「どいつもこいつも鬱陶しいな。気に入らないなら放っておけば良いものを」
「減らず口しか叩けねぇ人間と一緒にされるくらいなら、私たちは″バケモノ″で良いね。でも」
「「片割れの侮辱は誰であろうと許さない」」
「″バケモノ″に喧嘩売ってただで済むとでも?」
「やれるモンならやってみろ」
「「喧嘩上等。
同じ分だけ何もかも返品してやるよ」」
「…と。声音まで揃いましたね、あの時は。同級生は真夏にも関わらず震え上がっていて、躓きながら帰っていきました」
「…………」
「あ、後日の剣術実習では勿論勝たせて頂きましたよ。「本気で来い」って言ったのですけど全然本気出してくれなくて…。消化不良だったのでその日は瑠璃様にもお相手願いました」
「すげー…。なんかスッキリした」←拍手