暦の上では秋の始まりだが、今年もまだまだ残暑がひどかった。案の定、暑さに弱いナマエは学校で倒れてしまい、保健室に運ばれたらしい。それを聞いてすぐに保健室に走った。

「ナマエ!」
「保健室では静かに、ですよ。生徒会長」

養護教諭に諭され口を噤む。

「ナマエさんならあっちのベッドで眠っているわ。私今から職員会議に行かないといけないから、後は任せていいかしら?今はあなた達しかいないわ」
「はい」

そう言い残して養護教諭は保健室から出て行った。カーテンが張られたベッドに近付くと、ベッドのそばに上靴が綺麗に揃えられていた。カーテンを開けると、ナマエが眠っていた。顔色は薄白く、体調はまだよくないらしい。ベッドの縁に腰掛けて、頬に触れると、思ったより温かくて安心した。

「無茶すんなっていつも言ってるのに、ほんとお前は聞かないな」
「んっ……サボくん?」

閉じられていたナマエの目がゆっくりと開いて、オレの姿を写した。

「倒れたって聞いたから、心配した」
「ごめんね」
「心当たりは?」
「暑くて、食欲がないの。それであんまりご飯食べてこれなくて、気付いたら意識がふわって」
「ちゃんと飯は食えって言ってるだろ」
「ママも同じこと言ってた。食べやすいご飯にしてくれてるんだけど、私が食べられなくて。無理して食べると気持ち悪くなっちゃうし」

周りに心配をかけたくはないと思っていても、体調を崩しやすいナマエはなかなかそもういかず、いつも申し訳なさそうな顔をしている。彼氏としては、そんな顔じゃなくてもっとナマエには笑顔でいてほしい。

「じゃあさ、今度オレん家来いよ」
「サボくんのお家?」
「ルフィやエースもいるけど、友達呼んでみんなでパーティーみたいなことしよう。楽しい雰囲気だったらナマエもいっぱい食べれそうだろ?」
「なんだか楽しそうだね」
「ルフィも、ルフィの友達も大食い多いからびっくりすると思うけどな」

そう言ってオレが笑えば、ナマエも笑ってくれた。ナマエの顔にも温かい色が戻ってきた。

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