革命軍の本部内にカボチャやオバケの飾り付けがされ始めて一週間くらい経った。
「そーちょー!Trick or Treat!」
自分の執務室で書類に目を通していると勢いよくドアが開けられ、革命軍で面倒を見ている子供が2、3人仮装をして入ってきた。後ろからは恋人であるナマエもいた。元々学校の教師だったというナマエは、革命軍に来てからは子供の世話係をしていた。
「Trick or Treat!サボ!」
「わかってるって。テーブルにお菓子があるだろ。好きなだけ持って行っていいぞ」
「やったー!」
「全部持っていこうぜ!みんなで配ろう!」
「私わたあめのお菓子がいい!」
「オレ、チョコレート!」
「みんな、お菓子貰ったら次のところに行きましょう。総長のお仕事中の邪魔しちゃだめだからね」
「はーい」
ナマエの言葉に子供たちは持っていた袋にお菓子を詰め込むと、次々と部屋から出て行った。
「総長、お仕事中失礼しました」
「いや、いいよ。それよりナマエ、ちょっと今時間あるか?」
「大丈夫ですけど」
子供に続いて出て行こうとしたナマエを引き留め、こちらに来るよう手招きする。オレの隣に立ったナマエの腕を引き、膝の上で横抱きにした。
「そ、総長!」
「名前」
「サボくん」
「よし、いい子だな」
左腕は腰に回して、右手でナマエの頭を撫でる。気が乗らなかった書類仕事をやっていた疲れが薄くなった気がした。
「Trick or Treat」
「え?」
「Trick or Treat。ナマエがお菓子くれないとイタズラするぞ」
「お、お菓子なんて持ってないわ。全部子供たちにあげちゃったし」
「じゃあ、イタズラされても仕方ないな」
ナマエがお菓子を持ってないことなんてわかったうえでの問いかけ。オレは右手をナマエの顎に添えると、上を向かせそのまま唇を重ねた。何度も角度を変えながらキスをし、酸素を求めて開かれた口に舌を滑り込ませて、舌を絡ませる。オレの服を掴んでいたナマエの手に力が入るのがわかると嬉しくなる。しっかりとナマエを堪能して顔を離すと、すっかりナマエの顔は真っ赤に染まり、目は潤んでいた。
「はぁ、はぁ、もう、サボくんのえっち」
「男はそんなもんだって」
オレの胸元に頭を預けて呟くナマエがかわいくて、もう一度したら怒られるかなとか考えたけど、それは仕事が終わった夜のお楽しみにしようと思った。