近づき方を間違えた女の子と山口くん
「最近の山口の悩み、可愛い女の子が話しかけてきたと思ったら僕のことばかり聞かれる事だって」
珍しく月島くんから話しかけられた
「山口と話すダシに僕使うのやめれば?」
「だってツッキーって言ってる時が一番楽しそうなんだもん」
「バレンタインは手作りするの?」
その一言に私の肩が跳ねた
「え!?な、なんで?!」
「え、さっき女の子たちで固まってチョコの話してたよね?友チョコ?」
「あ!ああ!うん!」
君に渡す予定、なんて言えないけど
「山口くんはチョコ好きデスカ」
少し位は期待してて下さい
「良かったら受け取ってください」
何度もシミュレーションした光景が現実になって、緊張で足がすくむ
「えっと、ツッキーには…?」
「私は、最初から山口くんにしか用意してないよ」
ふにゃりと笑った顔は少し赤かった
「へへ、ありがとう」
「本当はさ、この間ツッキーと君が話してるの途中から聞いちゃったんだ」
何処かぎこちない帰り道、ぼつりと山口くんが語り始めた
「それにチョコ好きかなんて聞かれるし、もしかしてって期待しちゃって」
恥ずかしそうに笑って
「頼りないこんな俺だけど、改めてよろしくね」
「山口くんはさ、もっと自覚を持った方が良いと思うんだ。
背も高いし、進学クラスだし、優しいし、聞き上手だし…etc.」
「……」
「月島くんのこと聞きに来た私以外の中に
山口くん目当ての子が居ても全然おかしくないよね?月島くん」
「…何で僕に言うの、知らないよ」
2015.02.13
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