煌びやかな装飾の施された廊下をピンヒールで走る。
それはもうウキウキしながら全速力で。
「沙羅おはよう。どうしたのよ朝から。騒がしいわね。」
「姉さんったら知らん顔して!姉さんでしょ?枕元にプレゼント置いてくれたの。可愛いドレス!ありがとう」
そう言って私は姉さんからのプレゼントのドレスを胸元に宛てがって一回転して見せた。
深い青色の生地が照明に照らされてキラキラ光った。
「いいのよ。18才のお誕生日おめでとう。今日から貴女も1人の女よ?今日はデビューの日なんだから、それ着て頑張りなさいね。」
姉さんからのエールにわたしはしっかりとした表情で応えた。
今日で私は18才を迎える。
ここに拾われた頃から決まってたこと。今日が私のデビューの日になる。
私たちには親がいない。
姉さんとは小さい頃から一緒だけど血は繋がってない。
大好きな姉さん。
辛い時もずっと一緒に生きてきた。
「ママに挨拶して来なさい。今日の予定も聞いて来るのよ。今日は週末だから……、」
いつもスラスラ言葉を紡ぐ姉さんの綺麗な唇が話の最中に一瞬閉じられる。
「…姉さん?」
「いいえ、何でもないわ。後で髪巻いてあげる。いってらっしゃい」
「ありがとう!いってきます」