1

「ねえねえ!クラス何組か見た!?」
「そんなにはしゃいでどうしたよ剣」
「私たち!同じクラスだよ!やったね凪!」

まだ知らなかったクラスを先に言われて少々苛立つ。楽しみにしてたんだけど、とちょっと低めの声で言うと慌てて「ごめんってば!」と剣が言った。というか多分剣のお守り役でしょ私。あ、守谷だけに?と面白くもなんともないことをぼーっとしながら考えていた。二人並んで歩きながら入学式が行われる体育館へ向かう。

「あっ、あれ新入生じゃない?」
「どこ?」
「ほらあっち!」
「ああ、多分新入生じゃない?」

剣が指差した方角を見ると、そこには真新しい制服に身を包んだ一年生であろう人が居た。遠目でも分かるツートーンカラーの髪の毛に一部火傷らしきものがある顔は世間一般で言うならばイケメンであろう。と思っていると剣が声を上げて話す。

「あれ多分普通科が騒ぎそうな感じするね!イケメンっぽいし!」
「追っかけとか出そうだよね」
「分かる。私たちの学年ってさ、熱狂的な人多いよね。ファンとかすぐできそう」
「まああの人の性格にもよるんじゃない?ほら、性格がよろしくなかったりしたらね」
「まあ確かに!どんな子だろうね」

ワクワクしながら話す剣の興味は他へと移ったのか違う話をしだした。適当に相槌を返しながらもう一度一年生であろう人物をちら見する。すると偶然にもその男の子がこちらを見たので目が合ってしまった。うわあ、気まずいなと思っているとなぜかその男の子は少し驚いたかのような顔をしてこちらを見ていたので、え、私なんかしたかな?とりあえず会釈しておくとその男の子は軽く頭を下げてからその場を去っていった。

「なーんかしたかな、私」
「ん?どうしたの凪」
「いや、なんでもない。ちょっと急ごっか」
「わ!もうこんな時間!?急げ急げー!」
「あ、ちょっ、急に走り出さないでよ剣!」

急に走り出した剣を追いかけるようにして体育館へ向かう。とりあえず剣と一緒のクラスになれてよかったと思いつつ、剣に追いつけるよう少しだけ走るスピードを上げた。