この前友人と海行った話する



151:名無しの転生者さん
手料理だと思って褒めたら、既製品温めただけのもので、彼女にキレられた俺の話する?

152:名無しの転生者さん
>>151
あんたは黙っとれ!

153:名無しの転生者さん
>>151
手料理食わせてきて褒めることを強要するメシマズ嫁よりマシ

154:僕だよ
具材の見た目が、一番分かりやすい要素だ。味は、感覚的なものだから説明できないな。弟君の好みそうな、甘めだったり子供の好きそうなイメージの味といえばいいか?
それも、少し前から、料理をお母様に教えてもらうようになったそうだから、そのうち軍隊兄貴の料理の味でなく、レインボー家の料理の味になって、分からなくなってしまうかもしれない。
なんにせよ、おいしいことはいいことだ。

海の話に戻そう。食事を終えたら、浜まで道を下っていった。
浜辺に人は疎らだった。浜から少し離れたところで絵を描いている人、砂遊びをしている幼い女の子に、その保護者らしきおじいさん。おぼえているのはそれくらい。
それよりも、目の前の海に僕の意識は傾いてしまって。頭の中に「海だ!」ということしかなかった。

155:名無しの転生者さん
軍隊ニキの料理スキルが上昇(ゲイン)した!

156:名無しの転生者さん
家庭の味になるの?

157:名無しの転生者さん
ビリオンは子供舌か……

158:名無しの転生者さん
ああうん、海だね。海だよ? 海だけど……テンションおかしいね?

159:名無しの転生者さん
僕だよがおかしいのなんていつものことじゃね?

160:僕だよ
実はこの時、僕には熱があったらしい。僕も軍隊兄貴も気付いていなかったけれど。夏風邪だった。
翌日になって咳が出始めて、そういえば数日前から熱っぽかったような気がする……となって、気付いたかたちになるな。

そんなことはいいとして、海だよ。
きちんとサンダル装備で来ていたのだけれど、ズボンをたくし上げ忘れたまま浅瀬に踏み込んでしまって、そこにちょうど波がざばーん、と。まあ、濡れてしまうよね。

161:名無しの転生者さん
ファーーwwwwww

162:名無しの転生者さん
よくねーよ!!

163:名無しの転生者さん
はしゃいでんなぁ……

164:名無しの転生者さん
夏風邪は馬鹿がひく

165:名無しの転生者さん
これ、海水で濡れたせいで風邪悪化したんでねーの?

166:僕だよ
>>165
濡れるといっても、波にのまれたのはズボンの裾くらいなもので、風邪を悪化させるほどのものではない。

折角着ていた水着が、完全に意味をなくした瞬間でもある。半ズボンをはいてこなかったことを後悔しながら、潔くそのまま海水に足を突っ込んでいた。冷たくて気持ちよかった。

167:名無しの転生者さん
思考能力の著しい低下がみられる
だが、僕だよの奇行とも捉えられる

168:名無しの転生者さん
これは兄貴も僕だよの不調に気づけませんわ

169:名無しの転生者さん
むしろ絶好調に見える()

170:名無しの転生者さん
かなしいなあ

171:僕だよ
軍隊兄貴には呆れられた。冷めた反応だ。せっかく、此処まで来たのに。これでは、僕一人だけがはしゃいでいるようで、寂しい。
彼にも海を満喫してもらわねばなるまいと、僕が両手で水をすくったら、即距離をとられたね! ノリが悪い。

172:名無しの転生者さん
お前が海水を掛けようとするのが悪い

173:名無しの転生者さん
僕だよ「えいっ」水バシャッ
軍隊ニキ「あっ、コラ! やったなァ〜! お返しだ!」《極悪中隊》一斉射撃

こうですかわかりません><

174:名無しの転生者さん
鉛玉のお返しwwwwつらいwwww

175:僕だよ
海辺でヤドカリを見つけてね、それを軍隊兄貴に伝えたら、「食うのか」と訊かれた。食べないよ。
わかめのような海藻を見つけた時も、食べるのかを訊かれた。情緒がない。

176:名無しの転生者さん
お前やっぱり食欲キャラで通ってるんじゃねーかwwww

177:名無しの転生者さん
軍隊兄貴公認なんです?

178:名無しの転生者さん
ニキと僕だよか海へ遊びに行ったと思っていたのは錯覚で、実は食材確保の旅だったんか

179:名無しの転生者さん
わかめとヤドカリの味噌汁〜潮風の香りを添えて〜

180:僕だよ
ヤドカリは味噌が苦いと聞いたことがある

海辺をふらついているうちに、岩礁のある辺りまできた。この辺りになると、海洋生物も増えて、なまこやフジツボ、名前の知らない貝が見つかりだした。
ヒトデも見つけたよ。青地に赤い斑点模様のついた、それこそタッチプールにはよくいる種類のヒトデ。星型は星型なのだけれど、まるみを帯びていて、なんだかかわいい。

181:名無しの転生者さん
味噌が苦いって、そもそもヤドカリ食えんの!?

182:名無しの転生者さん
なんだ、偽船長(フジツボ)いるじゃん

183:名無しの転生者さん
イトマキヒトデかな?

184:僕だよ
>>183
Exactly(そのとおりでございます)

僕は名前までは知らなくてね。取り敢えず掲げて、ヒトデを軍隊兄貴に見せた。それから、とりとめもない話をして、そのヒトデの種類について、話題が移ったのだけれど。

僕「なんというヒトデだろう」
軍隊兄貴「知らん」

ヒトデ「イトマキヒトデだ」

びっくりした

185:名無しの転生者さん
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!

186:名無しの転生者さん
待ってwwwwヒトデってどっちのヒトデ? 人間???? 人間のヒトデいたの????

187:名無しの転生者さん
「人間のヒトデ」って思えばすごい字面だな

188:名無しの転生者さん
海洋生物が喋るわけないだろ!
えっ、Q太郎いたの

189:僕だよ
軍隊兄貴がやけに周りを気にしているな、とは思っていたのだが、どうやら、ヒトデの接近に気付いてのことだったようだな。僕は全く気付いていなかった。
本当に、びっくりしたんだよ。突然隣から低音が聞こえて、見ればそこにはガタイのいい195cmが立っていたんだから。体勢をくずしかけて、支えてもらってしまった。

ちなみに僕が見つけたイトマキヒトデは、随分大きい個体だったらしく、喜々としてヒトデが回収していった。

190:名無しの転生者さん
喜ぶヒトデ

191:名無しの転生者さん
突然の195cm。確かに怖いわwwww

192:名無しの転生者さん
え、Q太郎もしかして、僕だよの見つけたヒトデのために話に割って入ってきたん

193:僕だよ
そうなるな。ちなみに、ヒトデを回収したら、すぐ去っていった。

その後海辺でのんびりして、ズボンも乾いた頃に、軍隊兄貴の家に行った。海の話は以上になるね

軍隊兄貴の家で出されたシフォンケーキは、ブランデーの風味が芳しく、食べるのがもったいないくらいで。ふわふわしていて、とても美味しかった。素晴らしい一日だった。

194:名無しの転生者さん
Q太郎まじヒトデしか眼中にねえwwww

195:名無しの転生者さん
そのシフォンケーキって、軍隊兄貴作?

196:名無しの転生者さん
僕だよずっと食ってるな〜

197:名無しの転生者さん
海水って、そのままだと乾いたらベトベトしちゃうやん

198:名無しの転生者さん
ブランデー風味ってのは、僕だよの好みか?

199:僕だよ
>>195
そうだね

>>197
軍隊兄貴の用意したおしぼり

>>198
うん、すごく好きなんだ…ブランデー

君って、怖いね。本当に、エスパーを名乗ればいいのにと思うよ。
さて、どこまで気付いたんだい?

200:名無しの転生者さん
兄貴は本当にいい仕事をする

201:名無しの転生者さん
お? なんだなんだ

202:名無しの転生者さん
僕だよがバックブリッカー決めてカブトムシ食べるって?

203:名無しの転生者さん
ブランデーが云々訊いたのはエスパーか

204:名無しの転生者さん
また何か読み取ったんか?

205:名無しの転生者さん
エスパーじゃないです(白目)
絶対俺が推量するより、僕だよが語った方が早いと思う。
取り敢えず、その日はなんの日だったのか、訊いてもいいか?

206:名無しの転生者さん
ほわ????

207:名無しの転生者さん
なるほど分からん

208:名無しの転生者さん
エスパーの指摘で改めて読み直してたんだけど、そういや、ブランデー風味のケーキって、あんまりビリオンが食うイメージないなって思った。

209:僕だよ
>>205
終ぞ、前世では迎えることのできなかった、十八の誕生日だった。

言うつもりはなかったのに、これでは、説明しないといけないね。少し、時間をくれるかい?

210:名無しの転生者さん
ファッ!!??

211:名無しの転生者さん
え? なに? 何がドユコト????

212:名無しの転生者さん
誕生日と海とケーキとなんの関係が? え、誕生日ケーキ?

213:名無しの転生者さん
お願い! エスパー

214:名無しの転生者さん
エスパー、出番だよ〜

215:名無しの転生者さん
エスパーじゃないから! なんでもかんでもこっちに丸投げすればいいと思ってんじゃないぞ!?

いや、俺はさ、軍隊兄貴の料理はビリオン好みだとか、子供舌向けの味付けだって、僕だよが書いてたから、このブランデー風味は例外、いわば僕だよ用なのかなって思って。
そしたら、「素晴らしい一日」なんて、わざわざ「その日」に区切るような言い方してるのに気付いてしまったから。なんか特別な日だったのかなって思ったんだよ。誕生日ってんなら、納得だ。

216:名無しの転生者さん
いや、丸投げで正解だろうこれ

217:名無しの転生者さん
もうお前がエスパーでいいよ

218:名無しの転生者さん
こんなん分からんわwwww

219:名無しの転生者さん
言われてから読み返したら確かに……
でも普通気付けないで読み流しちゃうからやっぱりエスパーはエスパーだわ

220:名無しの転生者さん
こんな大事なこと僕だよは黙っておるつもりやったんかや?

221:僕だよ
>>220
長くなると思ったから、海の話だけで、とどめておくつもりだった。

エスパーが説明してくれるから、僕は楽でいいね。

222:名無しの転生者さん
「とどめておくつもりだった」の副音声に、書くのが面倒臭かったの文字が見える

223:名無しの転生者さん
おい僕だよ、ちゃんと書いてくれよな〜〜

224:名無しの転生者さん
軍隊兄貴は、僕だよのためにケーキ焼いてくれたんやね……本当に兄貴は何になるつもりなの? 聖人? 仏?

225:名無しの転生者さん
>>224
最初からこれからもずっと「兄貴」でFA

226:僕だよ
別に、弟君がブランデー風味のものを食べられないわけではないのだけれど。彼はそういったものより、分かりやすく、甘いものを好むから。

そうした意味では確かに、僕用のシフォンケーキだったんだろうな。僕がそれに気付いたのは、補講から帰ってきた弟君(ビリオン)のことが切っ掛けだった。
僕がシフォンケーキをつついているのを見て、弟君が自分も食べようとしたのを、「お前の分はこっちだ」と軍隊兄貴が別のシフォンケーキを出してきたんだ。
そうなってようやく、そのシフォンケーキが甘さ控えめで、弟君向けでない味だということを、その意味を悟った。

227:名無しの転生者さん
僕だよはなんでそんなに鈍いの

228:名無しの転生者さん
お熱出てたんや……! 許したげてよぉ!

229:名無しの転生者さん
熱の有無は関係なさそうなんだよなあ……

230:名無しの転生者さん
ビリオンの分ちゃんとわけて用意されてたあたりが流石っす兄貴

231:僕だよ
「美味しい」と「好き」は別なわけで。
僕は、割と節操なしに何でも美味しく食べている自覚はあるが、どちらかといえば塩気のあるものが好きだし、甘さは控えめなほうがいい。弟君との趣向とは、違うわけだ。

ブランデーの風味も、ブランデーも好きだ。前世と今世ではまだ飲めていないけれど。ラム酒の匂いも好きで、アイスはラムレーズンとチョコミントが好き。
きっと、彼と外食した先や、弟君と行くアイス店でのチョイスでバレたんだろうと思う。

そもそも、僕は、その日が誕生日だなんて、軍隊兄貴には明かしていなかったんだ。
こんなサプライズ、あるなんて予想はしていない。

232:名無しの転生者さん
僕だよに酒飲みのイメージないから、ブランデー好きとか言われてエッてなってる

233:名無しの転生者さん
転生板のJKやDKを相手してると、中身がおっさんであることを忘れる現象

234:名無しの転生者さん
なんで兄貴は僕だよの誕生日知ってたんだろう

235:僕だよ
>>234
それが、さっぱり分からない。

僕はね、誕生日に関しては、彼に気付かれるつもりはなくて。彼の知らぬまま、僕だけ勝手に満足するような思い出が作れればいいと思っていたんだよ。今回の海行きが、それにあたるね。
海に行く日取りも、本当にさり気なく、決めたつもりだったんだ。
どうして、分かったんだろう。前世と日付も違うのに。

236:名無しの転生者さん
もしかしてだけど、発熱に気づかなかった理由って、僕だよがその誕生日の思い出作りとやらにテンション上げてたせいじゃね?

237:名無しの転生者さん
>>236
ありそう

238:名無しの転生者さん
>>236
なるほどなっとく

239:名無しの転生者さん
なんで誕生日知らせなかったの? 一人でこそこそ思い出作ろうとする方が理解できないわ

240:名無しの転生者さん
兄貴だから何をして調べてても驚きはしないぞ
まあ、一番ありそうなのはリーゼントからのビリオン経由じゃね? 次点は学校に出した書類関係で書かれた生年月日を見たとか

241:名無しの転生者さん
書類はさすがに、個人情報の管理が杜撰すぎませんかね? と思ったけど、スタンド使ったらどうとでもやりようありそうだし、前世の兄貴の情報収集能力凄かったし、サラッとできちゃいそうだから困る

242:名無しの転生者さん
兄貴つよい(確信)

243:僕だよ
>>236
その可能性が高いような気がしてきた。

>>239
自分から、誕生日を告げて「祝福しろ」なんて、僕には言えないよ。潜水士でもないのに。

その日が迎えられるか、怖かったのもある。前世では結局、迎えられずに死んだ日だ。何かの因果で、また死ぬかもしれないと思っていた。それこそ、前日前夜あたりにでも。結局は杞憂だったわけだが。
その日を、あくまで、これからも続く毎日のうちの一つにしたかった。特別な日を、特別扱いするのが、恐ろしかった。

244:名無しの転生者さん
ああ〜。「実はこの日誕生日なんだ」って言うの、確かになんか、相手に祝ってって言うみたいで躊躇われるってか、気がひけるわ

245:名無しの転生者さん
俺気にならんけど。もっと言えば、その怖いってのが分からん

246:名無しの転生者さん
そうか、僕だよは前世で迎えられなかった誕生日を迎えられたんだな……

247:名無しの転生者さん
ところで、なんとなく学年から察しちゃったんだけど、十八歳?

248:名無しの転生者さん
俺、その誕生日くるの怖いって、めっちゃ心当たりあるんだけど。

俺の場合、前世がどうってのはちょっと違うかもしれんけどな。
幾らか前の生で、治療の難しい心臓の病気に罹ってたことがあって。その時は、十歳まで生きられないっていわれてたのよ。その病気も、日常生活はある程度問題なく送れるような種類のものだったから、あんまり病人って感じるような生活はしていなかったんだわ。

日常に身を置いていても、ふとした時に、自分はいつまでこうしていられるのかって不安になったし、布団に入れば、このまま目覚めないかもしれないと思った。「死」が、めちゃくちゃ身近だったのね。
いつ死ぬんだろうって、怯えはなくならなくて。こないかもしれない明日には、どうか当たり前のようにあってくれと願った。

あれって、誕生日が近くなっていくにつれて、期待と不安が高まってきて、テンションおかしくなるんだよなあ。
僕だよの海テンションが、その時の生で十歳迎えた俺のテンションとめっちゃ似てたからつい書いちった。長文ごめんぬ

249:名無しの転生者さん
>>248
ながい。いやでも、僕だよの言ってることイメージしやすくなったわ

250:僕だよ
>>245
>>248 と似たようなものだと思ってくれていい。
僕にとって、十八歳の誕生日というのが、特別な意味を持っていた。そのことをわかっていてもらえれば十分だと思う。

>>247
そうだね。……そうか、受験生であることを言ったから。
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