少し病んでるナルト
※スレというかヤンデレ注意!という事で追記に下げます。
「なあ、お前はこの里をどう思う?」
木ノ葉隠れの里、その全貌を見下ろせる火影岩は、彼や私が気に入っている場所の一つだ。昔から何か有ると此処に来て憂さを晴らしていたものだが、彼はどちらかというと悪戯で此処に登った事の方が多いのではなかろうか。
質問がざっくりとし過ぎていたので首を傾げていたら、横に立つ彼は座り込んだままの私を見下ろし、苦笑を浮かべた。幼い頃は笑顔といえば白い歯を剥き出しにした、無邪気なものばかり浮かべていた様に思う。酷く曖昧で、感情を殺す様な、そんな笑みを何時から浮かべるようになったのだろう。
「オレ達が育って来た里。ペイン――長門に、滅ぼされかけた里。そして、……オレが守った里」
ただ淡々と列挙する英雄の瞳は、己の手で救った里を見下ろしながら、それでも何の熱も帯びていない。「オレは別に、里が大事なんじゃない。里人の中に、大事な人が居るってだけの話でさ。悪く言えば、他の人間なんか、どうでも良いくらいなんだ」――告白は、やはり淡々としている。
周囲から数多の謂れ無き憎悪や、蔑んだ眼差し、言葉や直接的な暴力などを向けられてきた彼の過去を思えば、無理からぬ話だと思った。かつては他者に認められたいと、瞳を眩しく輝かせて言っていたけど、今、彼の瞳はやはり何の熱も帯びていない。それどころか、奥底に暗く冷たい感情、彼自身にかつて向けられていたものと同じ様な色を見付けてしまった。
「本当は、……里なんて、どうなったって良い。火影の座が欲しかったのは、一番の"逃げ場"だと思ったからだ。今はもっと、欲しいものが出来ちまった」
自嘲気味に渇いた笑みを零す彼が、片手で容易く私の身体を抱き上げる。ぎしりと骨が軋む程に強く抱き締められて、悲鳴を上げるどころか呼吸も上手く出来ない。視界一杯に夕焼けにも似たオレンジ色が広がって、其処に里の景色なんてものは一切映らなくなる。
「お前が居ないなら、こんな里、滅んじまったって良いんだ。何なら、オレが滅ぼしたって構わねェ。お前が望むなら、今すぐにでもそうしてやる。お前がオレのものになるなら、オレはどんな卑怯者にもなれるんだってばよ」
空恐ろしい台詞だが、確かに現在の彼には有言実行するだけの力が有るし、彼の行動を妨げられる者も里には存在しない。私の肩に里人の、この里の行く末がかかっている――だからと言って、何が変わる訳でもないけれど。お気に入りの場所が被る彼と私は思考も似た様なもので、"どうでも良い"というのが正直な心だ。ただ、彼の手で里を滅ぼして欲しくないのは、彼を卑怯者にしたくないからというだけの理由だった。
(ヤンデレ台詞を言ってみた診断メーカーより)
2016/05/03 01:26
ALICE+