「おはよーございまーす」
「おー」
「あれ?しんちゃんだけ?」
「これの前がはよ終わってん」
「ふーん」

ドサッとソファーに座るしんちゃんの横に腰を下ろす。
我関せずで台本から目を離さないしんちゃんの横顔を眺める。
誰よりも多いレギュラーと特番に舞台も重なって疲れてないはずがないのに、疲れを見せようとしない。
クマも出来て、疲労感漂ってるよオニイサン。

「なんやねん」
「んー?」
「気が散るやろ」
「いーじゃんいーじゃん!」
「なんやねんもー(笑)」

肩に頭を乗せれば、笑いながら腕を回してぎゅっとしてくれる。
これが大好きだってしんちゃん知ってる?

「んふふ」
「甘えん坊か」
「可愛いでしょ?」
「おーかわいいかわいい」
「ふふっちょーてきとー(笑)」
「………」
「無視?」
「台本読んでんねん」
「…疲れてない?」
「んー…まぁ、多少はな」
「無理しないでね、って言っても無理か」
「無理はしてへんで」
「しんちゃんはさー鈍感なんだから疲れたって思わなくても息抜きしたほうがいいよ」
「鈍感て」
「だってそうじゃん。知らない間に10円ハゲ作ったりさー」
「あーあったなぁ(笑)」
「でしょー?しんちゃんの身体はしんちゃん一人のものじゃないんだからね!」
「妊婦か(笑)」
「おー!さすが!(笑)」
「うるさい(笑)」
「まーでも本当に、たまにはゆっくりしたほうがいいよ。時間ないのはわかるけどさ」
「せやなぁ…」
「今日これで終わり?」
「この後もう一本あるわ」
「そっか…じゃあ家で待ってるね」
「はっ?」
「ご飯作ってお風呂沸かしてお掃除してチーちゃんと待ってる」
「いや…」
「鍵ちょうだい」
「いやいやいや、ほんまに?」
「うん。なんで?だめなの?」
「あかんことはないけど…」
「じゃあ鍵頂戴」
「もーお前は…(笑)」
「ありがと」

手のひらに乗せられた鍵を握り目を閉じると、しんちゃんの体温が心地よくて段々と意識がふわふわしてくる。

「んー…」
「寝るん?」
「ん…」
「おやすみ」





「えっ!はっ…ちょ、むむっむらかみくん!」
「あららー」
「ちょぉ!何してんのぉ!」
「シィー!起きるやろ!」