それは歪な、
結婚 お祝い
結婚 ギフト
結婚 上司 お祝い
結婚 上司 メッセージ
検索履歴がどんどん積み重なっていくのは自分で掘る墓穴の土のようだ。単純である。この後死ぬ。
上司が結婚する。というか、した。未だ信じられぬ気持だ。あの絵に描いたような嫌味エリートを選ぶ女性がこの世に存在するなんて。
逆になんで俺を選ぶ女性がいない?確かに身長は俺より三十センチくらい高くて、俺の倍くらい体の厚みがあって、女性社員からは密かにキャアキャア言われてはいるが、直属の部下には呪い殺されない勢いで恨みだって買っている。俺もその一人だ。せめて結婚で密かなファンから見放されればよかったのに、本人の口からその話が出るまで周囲に恋人の存在を隠し通したことが余計に奴の評価に繋がってしまっているらしい。
「オイ、きいたか?スネイルの奥さん、十五も下らしいぞ」
「ウワーっ!!」
トドメだ。もうなにも信じられない。
沈痛の面持ちでビールジョッキを傾ける同僚がハァ〜とため息をつく。
「まったく信じられねェ。あのスネイルが結婚だなんてよ」
「俺、大っ嫌いだアイツ」
「俺もだよ。話したことねぇけど」
ハァ。今度はため息が重なる。
「嫁煩悩なスネイルか……」
「いや、煩悩と決まった訳じゃ……オイそうだ待てよ!」
「なんだよ?……ア、そうか!」
二人が顔を見合わせる。
「すっげぇブスかもしんねぇ!」
そして、手を叩いて喜び合う。
どうして失念していたのだろう。まだ奴に勝てる可能性はあるじゃないか。
おのずと二人の間で下卑た想像が繰り広げられる。アルコールの効果も相まって、それはもう盛り上がる。その見苦しさと言えば、今度は串焼き屋の店主がため息をつくほどであったという。
――後日、二人は結婚式の参列者から見せられたスネイルとレイヴンの写真を見て、見事に崩れ落ちたという。
***
「おかえりなさい、スネイル」
「……何度言ったら分かるのです」
さて、先の二人は少し勘違いをしている。“嫁煩悩なスネイル”は存在しない。
「出迎えの時は、“スネイル”ではなく”あなた”と呼びなさい、と言っているでしょう」
…………多分。
「ごめんなさい」
「ではやり直し。私が帰宅するトコロからです」
ガチャ、バタン。
「おかえりなさい、あなた」
「ただいま、レイヴン」
スネイルが軽く屈んでレイヴンと呼ばれた少女のこめかみに口付ける。少女は反射的に口付けられた側の目を瞑る。
「あの……ごめんなさい、失敗ばかりだけど……料理、また脚が生えて逃げちゃった」
「明日の朝食を買ってあります。それでいいでしょう。まず頑張った自分を褒めなさいと、何度言ったら分かるのですか?」
「ごめんなさい。……あ、ネクタイは私が解く」
背伸びしてスネイルのネクタイを解き、彼からジャケットを受け取った少女は、その二つを抱えてウォークイン・クローゼットに消えていく。
革靴を脱いだスネイルが腕時計を外していると、いつの間にか戻ってきていた少女が傍でじっと彼を見上げていた。
「なんです?」
「足をくじいたかも」
「足をくじいたら立てません」
へにょり。少女がへたり込む。
「くじいた」
「おんぶですか?」
「抱っこ」
やれやれ、とあくまでスネイルは呆れた様子で肩を回す。しゃがみ込んで少女を抱き上げる。膝の裏と背中に腕を回したお姫様抱っこだ。ちなみに易々と持ち上がった。週三ジム通いは伊達じゃない。
スネイルはお姫様抱っこを続けたままデリを手探りでリビングのテーブルに置く。そのままテーブルをスルーしてL字型ソファーへ腰を下ろす。丁度大きな窓から都心の夜景が望める。
先程からハァハァと熱い息が首元へかかっていて、そろそろうなじに霜ができそうだ。
「スネイル……ごめん、おなか、へってる……?」
「いいえ。あなたの作るお弁当が大きいので。昨日も言ったでしょう、詰め過ぎだと」
言葉が遮られる。レイヴンがスネイルに顔をぶつけるようにキスをした。しかし眼鏡に阻まれて唇同士は掠めるに終わる。痛みで眉間に皺を寄せたスネイルは顔を離すと、自分のそれを外してソファーのサイドテーブルに置く。レイヴンの顎を掬いお返しをいうように今度は彼から口付ける。間を置かず男の手が少女の後頭部に回り、すっぽりと手のひらに収まる頭を強く押さえつける。頭の角度をぐりぐりと変えながら舌を味わい合うディープキスにお互い夢中になる。レイヴンは敏感な口内を大きな舌で荒らされ瞳孔のコントロールを失いそうになりつつ、やり返してやろうと舌を必死に繰ってスネイルのそれに絡める。しかし、結局口ごと食われて最後には主導権を奪われる。ようやく唇を解放されたと思ったら、涎の糸を獣のように舐めとる男に腹の底をキュンを刺されてしまう。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ」
今のところ荒い息はほとんどレイヴンのものだ。口端から涎を垂らして恍惚としながら最愛の男を恍惚と見上げている。見下されたままスネイルのベルトに手をかけ、性急な手つきで外そうとする。
「あ……」
だが突然彼女は手を止める。
スネイルが片眉を上げる。
「その、今日は両手を縛って欲しい……」
「最近我儘だな」
「あなたのせい」
その言い分を一旦無視したスネイルは、「ベルトしかないですよ」と独り言のように零しつつ一気に自分のベルトを引き抜く。
「手を後ろにして、あっちを向きなさい」
「ん」
レイヴンが後ろを向く。その華奢な両手首をベルトで縛りながら――スネイルは彼女から見えないのをいいことに口角を持ち上げほくそ笑んでいた。
ここまで少女を、いわゆるMっ気に調教したのは全て男の仕業だ。少女はすっかり男に辱められることを至高の悦びとし、スネイルはその結果に大いに満足している。
「肩が痛くなったらすぐ言うんですよ」
「はい」
妻が振り返った時旦那はいつもの仏頂面に戻っていた。
レイヴンがソファーから降りると、スネイルも膝を開いた。その間にもぞもぞ潜り込み、股間へ顔を寄せると、まずスーハーと深呼吸をする。
汗の酸っぱい匂いとスネイルの匂いがスーツと下着越しでも芳醇に混ざり合い、直接少女の脳みそを犯す。くらくらと酩酊しながら、鼻頭で前立てをかき分けて小さなジッパーに歯を立てる。
ジジ……とジッパーを下げる感触で旦那様がまだほとんど勃起していないことを知り、レイヴンは少しシュンとする。特に好きなのはデニム生地だ。中心のポジションから逸れたペニスが、外側に向けてクッキリ形を浮かせているのとかもう恰好良くて堪らない。思い出すだけでじんわりと股の奥が湿ってくる。今スネイルが着ているのはスーツ生地だが、可愛いテントも彼女は大好きだ。
「……ヨダレが垂れているが」
ハッ。少女が無事元の世界に戻ってくる。
気付けばボクサー越しにペニスへ一生懸命頬擦りしていた。気を取り直して少女はスネイルを見上げる。
「おちんちん、ビンっ!て出してもいいですか」
「好きですねぇ」
渋々のようだが、その実スネイルは帰宅したその瞬間からずっと彼女の要望に応えている。
好き好き大好き、と少女は目にハートを浮かべてボクサーの上から頬擦りのおかげで少し膨らんだペニスへしゃぶりつく。頭を傾けて横から食み、びしょびしょになったパンツをもっと濡らすようにと口を使っていく。
その様子を真顔で見下ろすスネイルは、眼鏡を押し上げようとして指が空を切り、それがないことに気付いた。
「……」
下着越しのフェラチオは、布とペニスが一体化して感覚が曖昧になる快楽だ。あっという間に色の濃くなった下着の中心を角のように押し上げる勃起が出来上がった。
それを確認したレイヴンは息を荒げて下着に噛みつくと、一気に下ろす。
べチン!と血管の浮き出たちんぽが下着から飛び出して、レイヴンのまろい頬を叩く。
「……ハァ♡」
熱い息を漏らした彼女は恍惚として自分をビンタしてきたペニスを見上げる。
「かっこいい……♡」
と、思わず漏れた一言はおそらく無意識だ。
一方、己の性器を褒められた男は反応に困る。続いて「舐めてもいい?」なんて小首を傾げて聞かれればもうYESしか出てこない。「どうぞ」と平素を装ったスネイルが言い終わるより早く、少女は尿道口にキスを落としていた。挨拶だ。これから失礼します、の。
カリ首の段差を唇で執拗に愛でながら、少女はペニスへのありったけの愛を胸中で唱える。
つるつるの大きな亀頭、すき。指が引っかかりそうな段差、すき。だぷんとぶらさがったキンタマ、すき。こんなにかっこいいのに、トロトロ涙を流しているの、かわいくて、すき。
上から順に舌をなめくじのように這わしていく。夢中になる余りハフハフ息を漏らしながらペニスを顔面にのせてキンタマの丸みを口に含んでじゅるじゅる吸う。
「うッ……」
スネイルがようやく漏らした苦しそうな声も彼女の理性を戻すことは無い。むしろ陶酔を加速させる。
もっと喘いで。その一心でぱくりと亀頭を口に含んで子供が親の乳にするように吸う。すると竿に浮かぶ血管が心なしか先走りを押し出すようにドクンと漲った気がして、レイヴンはペニスを吸いながら顔を蕩けさせる。
「プ八ッ」
それでも更なる快楽のために一度ペニスから口を離す。額に手を置いて天井を仰いでいたスネイルとも目が合う。
「意地悪ください」
「……。そのまま口だけでイかせなさい。さもないと今日は挿れません」
そのコマンドは実際レイヴンが想像していたより意地悪だった。知ってか知らずか、スネイルは姿勢を正すと高慢に頬杖をつく。
イかせないと、抱いてもらえない
途端少女に火が付く。それこそ伊達に何度も体を重ねていない。旦那様の好きなトコロもとい弱点は知り尽くしている。
気合を入れてまずは舌先をカリの皮に引っ掛けてくるくる回す。ピクリ、とスネイルの眉間に皺が寄る。そうして性感を十分に高めたところで、ぱくりと先ほどのようにペニスの先端へくらいつく。
そこからはまるで容赦を知らない。チュ〜〜〜〜♡と吸い上げながら喉奥までペニスを押し進めて、素早く引き抜く。
「ぅおッ……!」
疑似真空状態の口内と柔らかかくも熱い唇にペニスを扱かれ、思わずと言ったように妻の頭を掴む。
そのあとも緩急をつけたリズムでペニスをこってり絞られる。先端の穴から出てくる汁も抵抗知らずに全て飲んでいるため相変わらず口内に隙間は無い。その代わり鼻息がみっともなく荒い。
唇を押し返さん勢いで脈動していた血管からビクンビクンと動きを感じ取ったトコロで、いよいよストロークをはやめる。ゴツゴツとペニスが何度もぶつかっている喉は正直もう感覚がない。しかし好都合だ。精を搾り取る機械にでもなったつもりでペニスを口で扱く。そうしていると、スネイルも歯をギリギリと噛み締め始めた。それといえばまるで憤怒の表情だ。
「ンッ♡グぅッ♡ん、ング〜〜♡」
動きづらい、とでもいうように少女が上目でスネイルを見る。彼はやや思案した後に小さな頭から手を離すと、先ほどのように片手は自身の額を押さえ、もう片手はソファーの肘置きの上で強く握りしめる。
「で、る……!!」
限界。ビュ〜〜〜〜♡と吹き出したザーメンをごくごく飲み下しながら、レイヴンはまるでそれが媚薬であるように顔を蕩けさせる。
スネイル、かわいい♡顔を真っ赤にして、おちんぽみるくもこんなに出しちゃって……♡
ちゅうちゅうとザーメンを最後の一滴まで吸い出したところで、口をちゅっぽん……♡と離す。
「ぅあ」
と、半ば放心しているスネイルが思わずと言ったように声を漏らす。肘置きの上の手は知らぬうちに解けていた。
とてつもない勢いでザーメンを吸い出されたペニスの竿には、ほとんどそれらが付着していない。まさに搾精といえる。背もたれに頭を預けてハァハァと搾精の余韻に息をつくスネイルをレイヴンが覗き込む。
「スネイル、なんか……」
「……」
「犬みたい……(かわいいという意味で)」
「………………」
やってしまった、と自覚した時には遅い。
襟の緩いタートルネックの首元を掴まれ、そのままソファーに叩きつけられる。
「誰が犬だって?ええ?」
「ごめんなさい」
薄いセーターの上から浮き出た乳首をコリッとつままれる。
「ンアッ♡」
そのままつまんだ乳首をシコシコと指先で扱けば女はおもしろいくらいによく喘ぐ。ちなみに、ブラジャーは元から着けていない。薄いセーターでセックスしたい時、レイヴンはいつもそうしている。
それにしても乳首はシンプルな性感帯だ。そこを弄られる彼女は上機嫌に喘いでいたが、突然真っ赤なほっぺを片手でぐにっと挟まれて、「ふぐぅ」とタコのような面になる。
「答えなさい。誰が、犬だって?」
「うぅ……」
「答えるまでちんぽはお預けです」
「ご、ごめんなさい」
スネイルは手をレイヴンの背後に回すと、器用に両腕を縛るベルトを解く。そして「どうぞ、犬」と顎をしゃくる。
促されたレイヴンは猫の手……否、犬の手にした両手を顔の両横に持ち上げると、控えめに舌を出す。
「わたしは、スネイルの犬です……乳首こしこしされてみっともなく喘いじゃう犬です……♡」
「ほう」
「ワン……♡」
スネイルは眼鏡を押し上げようとしてそれが無いことを思い出す(二度目)。
その姿を目の当たりにしたレイヴンは胸がキュンキュンして、勝手に足を持ち上げてやや高度を取り戻していたスネイルのペニスに爪先でおそるおそる触れる。
「コラ」
咎めつつ、本気で止める様子はない。
「♡♡」
靴下とはいたままの足で器用にペニスを挟み、上下させる。すると当然むくむくとペニスが膨らむ。
「調子に……のって……」
スネイルはギリギリと噛み締めた歯の隙間からそう零すと、ちんぽを挟むためにガニ股だった膝を両手で押さえ込む。そしてレイヴンが身に着けているデニム生地にずりずりとペニスをこすりつける。丁度股間の上で上下するペニスの感触がもどかしいのはお互い様だ。二人の荒い呼吸が重なり合い、自然と額同士がぶつかる。その距離になってもキスを忘れるほどスネイルもレイヴンもデニム生地越しの性器のこすり付け合いに夢中になっている。
先に気付いたのはレイヴンだった。デニムパンツの前とめに手をかけ、ジィっ……とジッパーをおろす。
「ハ、」
スネイルは途端に夢から覚めたように妻へ口付ける。フウフウ鼻から息を漏らしながら首の角度を変え、手は乳房を揉む。
突然のことについていけていない少女がジッパーをおろすのに少しもたつく。その間も男は高慢なことに「早くしろ」とでも言いたげにキスを深くする。上の愛撫が加速すればするほど、逆効果でパンツを脱ぐのが遅れていく。
その内についに我慢の限界が来たのか。レイヴンのものより一回り大きな手が乱暴にセーターをめくりあげる。ぷるん、とこぼれた大ぶりな乳房の揺れに連動するように、ペニスがビクンと跳ねる。
(おっぱいで興奮してる、可愛い……♡♡)
早くおまんこでも気持ち良くしてあげたい、と急くが、指はジッパーの上をすべるだけ。
腰をかくかくと振ってデニムにペニスをこすりつけていたスネイルは、急に眩暈がするくらい濃いキスを止めて、乳房へ吸い付いた。
その一連の姿を見たレイヴンに衝撃が走る。
(カワイイ♡♡♡)
腰をへこへこ揺らしながらパンツにペニスをこすりつけて、赤子のように乳を吸う旦那様の図は覿面にレイヴンへ効く。
普段はあんなにかっこいい旦那様がッ……♡スーツでビシッと決めて、私の我儘をなんでもきいてくれて、あんなにかっこいいのにっ……♡♡
脳みそを砂糖漬けにされたようにバカになっていく。
なんとかおろしきったジッパー。蹴るようにデニムをソファの下に落として、水たまりのようになっているおまんこと舌を晒して必死に請う。
「スネイルッ……♡ぬげた、脱げたからぁっ……!♡ちんぽくだしゃい♡」
「フーっ♡フーっ♡」
おっぱいから口を離したスネイルは、極限状態の獣に近い目でレイヴンは見下している。否、ぺろりと舌なめずりする姿は正しく獣だ。
「下着がッ、脱げていないでしょうがッ……!!」
え、そこ?と、思ったのもつかの間、クロッチ部分を横にずらして熱された鉄のようなペニスがぴたっと当てられる。
いくつもの柔らかい層をパンパンに張った亀頭がかき分け、肉を削ぎ落すようにまっすぐ子宮口へ叩きつけられた。
「オ゛――――♡♡」
背中を反らしたレイヴンが大きく喘ぐ。第二の唇のような子宮口に、ちゅう♡と亀頭を吸われたスネイルも歯噛みした。本当なら彼女の負担がかかっている両膝を支えてやりたいし、そうすべきだったが、その余裕も今の彼には無い。本能のまま汗と涙と鼻水でドロドロの妻の顔の両側に手を置き、ドチュン♡バチュン♡と腰を振る。
「ッは、アァ、ハァッ♡」
「ヒィッ♡あ、♡あぁっ♡♡」
単調な循環だ。柔らかな肉壁で男性器をすごき、お互い快楽で喘ぐ。後は絶頂を目指すのみ。
途中、スネイルはぐぐっと上半身を反らして「フー♡」と息を大きく吐いた。そして再び舌を向くと伴侶が物欲しそうな顔で両腕をこちらに向けている。
「すねいるっ……♡ぎゅー、ぎゅーは……?♡」
ブチン、とスネイルの中で何かが切れる。
「――の分際で……」
「え?」
今、なんて?
しかし、その疑問ごと吹き飛ばすような強烈なピストンで二の句も継げず叩きのめされる。
「ッオ゛――♡」
ぎゅ〜〜〜〜♡♡と骨が軋むような抱擁はなにかと都合がいい。主にセックスにおいて。挿入の角度だったり、興奮度と比例する密着度合だったり、キスのしやすさだったり。
レイヴンはスネイルの背中をかき抱く。ギリギリと両手が届く。二度と離れない、と強く結ぶ。一方のスネイルは呆気なく腕の中に納まる少女の唇をそれごと喰らうようなキスをする。
「しゅきっ……!♡しゅきでふ、すねいる、しゅきっ♡♡」
「わかっ、て!る!」
語尾を強調するように二度の強いピストンを送る。
「ヒィッ!♡♡」
レイヴンの腰が間抜けな動きでカクカクと上下する。スネイルにも彼女の絶頂は伝わったが、構わず腰を振り続ける。
「ま、まっへ……っ♡♡イ、ってる、いってるからぁ♡♡」
無視。スネイルは己の快楽を追うのをやめない。
スネイルの背中に回っていたレイヴンの両手がほどけて、シーツに力なく落ちる。スネイルは見逃さずにその両手を素早くシーツに縫い付けると、ピストンをより早くした。どちらも余裕がなく、指同士がうまく絡み合わない。キスをしようとしても鼻が邪魔だ。とにかく限界が近い。といっても、射精本位のピストンで何度も絶頂に押し上げられている女はとっくに限界を超えているのかもしれないが。
「フゥ、出る、出すぞッ……!♡」
「ハ、はひっ……!♡♡」
やや間の抜けた返事にいつものように笑う余裕もない。
ずちゅ、どちゅ、と激しいピストンと「でる、でる」という小さな喘ぎとも唸りともいえる声が混ざり合う。押し付けるようなピストンを数回したスネイルが果てる。
びゅ〜〜〜〜〜〜♡♡
「ぐぁっ……♡」
「あ、ヒィッ……♡にゃっ……♡」
食いしばった歯の隙間から唾液が一筋垂れる。それはそのまま顎を伝い、レイヴンの体に落ちた。
*
「あかちゃん……」
「はい?」
「赤ちゃん欲しい」
スネイルからミネラルウォーターのグラスを両手で受け取ったレイヴンがぽつりとそうこぼす。キッチンに行くために腰にタオルを巻いただけのスネイルは、思案するように斜め上を見上げていたが、不意に視線を下げると「もう一度仕込んどきますか」と言った。
彼女がバッと顔を上げる。その顔は輝いている。
「いいの?」
「ええ」
スネイルはまだ裸の少女の隣に腰掛ける。そして、まるで嘘のような微笑みを浮かべた。
「駄犬との子どもというのも、興味ありますし」
――ツキン、とレイヴンの頭が痛む。
駄犬、と彼が口にするたびに、彼女は少しの頭痛と困惑をいつも覚える。
「スネイル、怒ってる?」
「いいえ、まさか」
スネイルの手が少女の頭を撫でる。
「気分はとってもいいですよ」