愛はこのあとすぐ!
『家で待ってる』
ピロン♡と可愛らしい音と共に送信されてきたメッセージを呼んで獄は一瞬呆ける。そしてすぐ思い出した。空却の家出兼放浪癖が酷かった頃、空却の父親に相談されてスペアキーを渡したのだ。応急と苦肉の策だったが、当時既に獄に惚れていた空却は飛び上がって喜び、放浪をやめて大人しく獄の自宅に居つくようになった。それも使われなくなって随分久しいせいですっかり忘れていた。
「…………フウ」
書類のウィンドウを閉じる。デスクを立ち、書類を仕事用の鞄に詰め込み帰宅の準備を進める。今日は、本当はもう少し残って仕事をするつもりだったが、事情が変わった。今はいじめの案件を受けていないし、残った作業を来週に回してもなんの問題もない。マグカップに残っていたコーヒーを立ったまま一気に飲み干す。
(ゴムのストックは……)
思わず咳き込む。そして無意識にコンドームのストックを指折り数えていた自分に頭を抱える。
いや、己と空却の関係は正しく恋人であるのでむしろ誠実な発想といえるのだが、いかんせん相手は未成年。人生三十五年目にして突如発生した「未成年と交際」という人生イベントは、いまだに賢い獄を狼狽え動揺させる。とっくに何十枚にわたる書類契約も相手の親御さんとの挨拶も済ませた。なのに、獄からは“悪いことをしている”という意識がイマイチ抜けきらない。ましてそれがセックスとなれば尚更だ。
「……ゴホン」
それはそうとして、“しない”という選択肢は無いのだが。
性欲か、恋心か、プライドか、年齢か、倫理観か。敵が多すぎて、自分がなにに負けているのかももう分からない。
***
「三千百十一円になります」
「カードで」
恋人の好きなお菓子、恋人の好きなジュース、つまみ、コンドーム、が店員の手で淡々とレジ袋に詰め込まれていくのを見下ろしながら、俺はいよいよ一つの事実を認めざるをえないか……とレジでため息をついた。
めっちゃ浮かれてる。
そら、もう、尋常じゃないくらい浮かれてる。なんだこのラインナップ。買いすぎだろ。誰がどう見ても俺へのサプライズを準備した空却へのご褒美である。ありがとうございます。それと指折り数えた結果コンドームのストックは若干不安だったので補充することにした。
「ありがとうございましたー」
コンビニから出る時も、ぶっちゃけ人の目が無ければスキップしていたかもしれないというほど気分が浮ついていた。「恋人が家で待っている」。このシチュの破壊力や恐ろしき。いや本来潔癖の気が若干ある俺はこれまでの恋人にスペアキーを渡したことすらない。訂正。「波羅夷空却が家で待っている」このシチュの破壊力、いと恐ろしき。
シートベルトをつけたところで、「そういえば…」とメッセージに返信していないことを思い出す。スマホを取り出し、カコカコと音をさせてメッセージを送信欄に入力する。こうか?いやちがうな。こう?ちょっと冷たいか?こう?こう?三十五歳が四苦八苦しながら結局送信したメッセージは、こうだ。
『腹減ってたら適当になにか食ってていいぞ』
送信ボタンを押してから考える。……浮かれているの、バレてないよな!?
一連の自分がかっこ悪くて、何度目か頭を抱える。恋は人を愚かにさせる。
***
パチっと玄関の電気をつける。
「空却ー?」
返事は無い。玄関でお出迎え♡でないことは少し残念だが、代わりに探しに行く楽しみができた。
シューホーンで靴を脱いで部屋に上がる。無意識に足音を殺しながら部屋を一つ一つ覗いていく。玄関と廊下以外、部屋には一つも電気がついていなかった。
いよいよ寝室に辿り着く。ここにいたとしたらある意味フィーバータイムだな……とかくだらないことを考えていたら、
……いた。夏用に衣替えした薄いブランケットがこんもりと膨らんでいる。
足音をひそませてクイーンサイズのベッドに近づく。ガサゴソと音が鳴るレジ袋がやけにうるさく疎ましく感じる。音に気をつけながらレジ袋をサイドテーブルに置き、腰を曲げてベッドを覗き込む。
スゥ、スゥ、と寝息をたてている、クソガキもとい恋人。
「…………」
でっっっっっっらかわいい……………額に手を当てて天を仰ぐ。
いやかわいすぎる……神の造形物か?いや神の造形物だろうけど絶対特別に手をかけて作られてんだろ。世界は七日で作ったらしいがコイツは一体何日かけられてんだ?一か月?
ぷっくりとした唇が薄く開いて俺を誘っている。つい状況も忘れて、光に吸い寄せられた虫の如く顔を近づける――
「空却……」
と、
「ばあっ!!!」
「うおおおっ!?!?」
ブランケットを跳ね上げて飛び起きた空却が得意げに“がおー”ポーズをしている。俺と言えば床に腰をついて目を白黒させて空却を見上げている。なんだ?なにが起きた?
「キヒヒヒッ!驚いたかー獄ー?」
「……!!」
素早く立ち上がって空却を抱きしめる。かわいい。かわいい!!
「どーした?」
「別に……!」
絶対に本人には言わないがな!俺は無言のままぎゅうぎゅうと抱きしめる腕に力をこめて言葉の無い“好き”を注入する。好きだ、好きだ空却、かわいい。
「お疲れ様、獄」
「ん」
背中に腕が回り、体が密着する。……憎いのはいつも性欲だ。密着した体の一部分の熱を感じ取ったのだろう、空却が耳元でくふくふと笑い吐息がくすぐったくてまた熱が漲る。
「えっちする?」
「する……」
「ん」
つい一年前までセーラー服を着ていたガキに夢中なんて全く情けない話である、天国獄。
「シャワー浴びてくる」
「拙僧も一緒に入る」
「抱っこして連れてってやろうか」
「おんぶがいい!」
ベッドの傍で背中を向けてしゃがみこむ。すぐに背中に愛おしい重みがのしかかってくる。膝裏に腕を回し立ち上がると「きゃー!」とはしゃいだ笑い声が背中の空却から上がった。それにしても軽い。ちょっと不安になるくらい軽い。肉付きは決して悪く無いが彼氏の身としては心配だからもう少し太ってくれてもいい。
彼女を背負ったまま廊下に出る。空却は楽しいらしくキャッキャッと背中ではしゃいでいる。俺も楽しい。廊下の途中でわざと前かがみになったり後ろに傾けたりするたびに空却が「落ちる落ちる!」とはしゃぐ。こんな軽い体重、天地がひっくりかえっても落とさねぇよ。
風呂場に着いて膝裏に回していた脚を解放するとしゃがむまでもなく空却が背中から降りる。スカジャンを脱いで洗濯カゴにぶち込むのを見ながら俺もライダースを脱ぐ。露わになった空却の白い腕が眩しい。
「脱がしっこしようぜ」
と言われたので、ネクタイにかけていた手を離して膝をつく。空却がネクタイを解くのに合わせ、法衣の前を緩めて肩から脱がす。薄い紫のかわいらしいブラジャーが露わになる。レースがふんだんにあしらわれ、繊細な模様が編み込まれているそれ。空却が普段動きやすさ重視で下着を選ぶことは知っているので、これは俺とのセックスのために選ばれたものだと見た瞬間分かった。萌えの衝動のあまり胸と股間が痛い。片手で胸のみ押さえる。
「獄?」
「いや?なにも?この下着新しい奴だろ、かわいいな」
へへ……と頬を染めてはにかむ空却にまた胸(と股間)が痛む。そうこうしている内に空却が俺の肩からシャツを脱がし、ベルトに手をかける。俺も背中に手を回してブラのホックをわざと少しだけ時間をかけて両手で外す(前に片手で外したら激怒された)。たゆん、と揺れながら魅惑の肉が解放される。視覚情報が股間ともろに連動し、丁度ベルトを抜いてジッパーを下ろすところだった空却が「お♡」と嬉しそうな声を上げた。
「拙僧のおっぱいでちんぽイライラさせてるの、か〜い♡」
「うるせ。下脱がすから足あげろ」
「ん。……獄ぁ、ちんちん硬すぎてジッパー下りんで……」
空却の下を脱がしてから、無言で自分のジッパーに手をかけて勢いよく下ろす。一連の行動に驚いた空却が僅かに瞠目するが、露わになった下着の膨らみを認識してコンマ一秒で見開いていた瞳を蕩けさせる。
既に前を窮屈にさせている下着を前に、空却が瞳を右往左往させる。俺はといえば背中に手を回し、そのまま肌を撫でるようにじっくり下ろしていく過程でショーツをひっかける。股間とショーツのクロッチ部分が透明な糸を引くのを見逃さなかった。空却が「ん♡」と小さく喘ぐのをききながら。ショーツを下ろしきると、空却が自ら足を上げる。上とお揃いの紫色のショーツをどうするか少し悩んで、惜しいながらも洗濯カゴに入れる。ぴっちりと閉じた肉の割れ目。体質なのか毛も随分薄い。一気に劣情が腹の奥に募るのを感じる。
「ほら、お前も……俺の、脱がして」
「ん……♡」
空却の両手が腰のゴムにかかる。そのまま少し考えるように動かないでいると思ったら、片手が前の膨らみを下向かせるように押さえる。不意打ちの刺激にぐうと唸りながらも頭に?マークを浮かべていると、こちらの疑問に気づいたらしい空却が「だって」と言葉を紡ぐ。
「ちんぽ、びんっ!て出てくるとびっくりするから……」
いや、よく分からない。相変わらず頭に?を浮かべている内に、空却は片手で前の膨らみを押さえたままもう片手でゴムを限界まで引っ張って下ろす。そのおかげでちんぽは跳ねあがることなく随分つつましく、というか俺史上最もお行儀よくパンツから顔を出した。全くよく分からないが空却がむふーと満足気なのでよしとしよう。
パンツを脱ぎ去る間、うっとりとした顔でちんぽをガン見していた空却が「ね……♡」と蜂蜜を煮詰めたような声で俺の腕を引いた。
「その、獄の匂い濃そうなちんぽ、しゃぶりたい……♡」
男が百人いれば百人が落ちる口説き文句だろう。俺もだいぶちんぽがいらぁっ!ときた。だが空却はその百人を選ぶことはないし、俺も生涯誰にも渡すつもりはない。前髪をかきあげる。
「今度な」
「えー」
「しゃぶるなら俺もそのまましゃぶりつくぞ。嫌だろ?」
「……やだ。今日雑巾がけして汗かいたし」
「だろ? 風呂いくぞ」
空却は依然不満げに唇を尖らせていたが、ひょいと横向きに抱き上げてやると一変してきゃっきゃっとはしゃぎだした。こいつは俺に抱き上げられるのが好きだ。すっかり上機嫌に戻り、俺の顎を引き寄せて顔中にキスをされる。そういう戯れのような接触にもいちいちちんぽがイライラする。
風呂場の扉を開けて空却をイスに座らせる。湯船から湯を桶に汲んで体にかけてやる。俺の体も自分で適当に濡らしたら、腕を伸ばしてボディソープをかしゅかしゅと片手で数回分取る。両手で泡立てていると空却も両手をさし出してきた。
「分けて」
「ほら」
ボディソープを分ける為に手を揉みこんでやる。手にボディソープを纏わせた空却は、嬉しそうに俺の腹筋にそれを塗り広げる。こちらも肩に手を置いてぬるぬると体の隅々まで丹念にこすりつけていく。脱がしっこに続き、洗いっこというやつだ。空却は上機嫌に鼻歌をうたっている。
「ひとやぁ、またムキムキになったな。拙僧の彼氏、かっこいい〜……♡」
空却が俺に抱き着くようにして背中をぬるぬると手で洗う。背中の筋肉の凸凹を一つずつ揉みこまれながら恍惚とそう語られ、悪い気はしない。ジム、増やすか。
と、前に戻った空却の手がぬるぬるの指で乳首をはじく。いたずらっ子のような表情とむずがゆい刺激につい肩を揺らしてしまった。「こら」と腕を押さえると「じゃあこっち……♡」とちんぽを両手で掴んで扱かれる。
「こーら、やめろって」
「♡♡」
空却は手を止めない。それどころか片手で竿を掴み、もう片手の手のひらをつかってぐりぐりと尿道口を責める。
「ぐっ……」
思わず声が漏れる。空却は益々笑みを深くして、石鹸を纏わせた両手でにゅごにゅご♡とちんぽを扱く。
「一発出しとく?」
「いや」
三十五歳。弾は大事にしたい年頃。
「お前も洗ってほしいところあるんじゃねぇの?」
「……へんたい」
「そのへんたいはこのあとお前のまんこしゃぶる気満々だからな。汗臭いの恥ずかしいならどこ洗って欲しいか言いな」
「へんたい!」
ぐっときんたまを掴まれて思わず悲鳴をあげる。しゃれになんねぇ!
俺が顔を真っ青にしているのとは対照的に、空却は耳まで顔を真っ赤にして「……って」と消え入りそうな声でなにか呟く。きんたまを掴む手に手を重ねて優しく揉むように促しながら、「なんて?」と聞き返す。
「おまんこ、あらって……」
「ん〜〜」
一度は萎えたはずのきんたまがぐぅっ!と再びせりあがる。どくん゛、と目の前の子どもを犯すために精子を急ピッチで製造する脈動を空却の手越しに感じる。空却は気付いていないようなので、平静を装いつつ手を空却の下腹部にもっていく。
「んっ……!♡」
ぴっちりと閉じた割れ目を指で後ろからなぞり、しあげにクリトリスをぴん!と弾く。空却は腰が砕けたのか抱き着くように俺の体に縋る。ふっふっ♡と息をつきながらも、健気に手を動かして俺のちんぽをにゅごにゅご♡と扱いている。
くぱぁ♡と片手だけでまんこを開き、人差し指でぴん、ぴん、とクリトリスをはじく。ん、ん、とその度に空却が喘ぐ。今度は手のひら全体を使ってまんこ全体を洗ってやる。ついでに後ろに手を伸ばしてアナルの周りも洗ってやると流石に恥ずかしかったのか「にゃっ!?」と声を上げた。ここは未開の地だが近い内に征服する予定である。
「ひ、とや……そろそろしみてきた……」
「あ、わ、悪ぃ」
つい夢中になっていた。手を離し、桶で湯をすくい、慌てて空却の体にかけてやる。性的なものを無しにして、丁寧に全身の泡が流す。泡が残っていないのを確認したら、自分の体も湯で流す。空却は俺が自分の体を流すのを、ぽやぽやとした顔で見上げていた。
「風呂つかるぞ」
「えー、いらん……はやくえっちしたい」
「だめだ。風邪ひく」
再び空却を両腕に抱き上げて湯船につかる。脚を伸ばしてつかる俺の膝の上にのる空却は、浮力のせいでほとんど体重を感じない。その頬にちゅっちゅっとキスを落としていると、空却が腕を伸ばして桶を手に取った。なにをするつもりだ?とキスをやめないまま横目で見ていると、桶を湯船に沈めて湯をくんだ空却が桶を俺の頭上に持ち上げた。そのまま、ざぱぁ!と勢いよく湯をかけられる。
ぽた、ぽた、と毛先から湯を滴らせながら、してやったり顔の空却を無言で睨みつける。
「く〜こ〜……」
「ヒヒッ♡前髪おりたひとや、かわいい〜♡」
湯船の中で両手を組み、水鉄砲の要領でぴゅっと顔に湯をかけてやる。仕返しだ。
「キャッ」
らしくない可愛らしい悲鳴を上げ、空却が手で己の顔を庇う。その様は卑猥なそれを彷彿とさせた。大人しくなりかけていたちんぽがぴくりと漲る気配を尻に感じたのだろう、空却がにんまりと口角を持ち上げる。
「湯じゃなくて、もっとぶっかけたいものがあんじゃねぇの?」
「……ぶっかけていいのか」
「もちろん。……ぶっかけてほしい♡」
ね、もうベッド行こ……♡そう空却が言い終わらない内に、その体を抱き上げていた。
***
空却はまだ体を拭いている途中だったが辛抱ならず、バスタオルごと抱きかかえてベッドまで連行した。
シーツに押し倒してちゅ、ちゅ、と唇を吸う。最初は触れるだけ、次第に舌を絡め合う濃厚なものへ。顔の角度を何度も変えてお互いの唇をむしゃぶっていると、胸を押された。大人しく顔を引くと、銀糸が二人を繋ぐ。
「ひとやのちんぽ見せて」
「……なんで……?」
にっこり笑う恋人の口から飛び出たオーダーは予想外をついてきた。重さに負けて垂れた涎の線が空却の肌の上でぬらぬらと光っている。
「かっこいいから」
「ちんぽにかっこいいもクソもねぇだろ……」
「あんの……!」
ムッとした顔でそう主張する空却から尋常ならない頑なな気配を察知する。仕方なく体を起こして、バスタオルを一枚巻いただけの空却に向けて腰を突き出す。勃起に押されてほとんど意味のないタオルの端を空却が掴んだと思うと、乱暴に剥される。
露わになった勃起ちんぽにうるうるとした視線を注がれる。正直こそばゆい。空却は両手を胸の前で組み、拍手しだすんじゃないかとこっちが心配になるくらい瞳をハートでいっぱいにしている。
「かっこいい〜〜……♡」
……まあ、悪い気はしない。
照れ隠しで前髪をかきあげると、腰辺りを膝でまたいでいる空却がおもむろに両胸を手で真ん中に寄せる。ぎゅう、と形をゆがめたおっぱいの卑猥さに視界が点滅する。
「ちんぽさん、ここおいで……♡」
「ッ……!」
こめかみで血管が浮かぶ気配がする。
「大人を舐めやがって……!」
咄嗟に口をついたのは乱暴な言葉だった。支配する感情にも見当がつかない。怒っているのか、愛おしいのか。だが一つ確かなことは、寄せられた胸の谷間に下からちんぽの先っちょをぶちゅうと突き付けたことだ。そのままずにゅう〜〜〜♡♡とちんぽを寄せ上げられた乳肉の谷間に挿入していく。たん、と根元まで挿入すると空却の口元に赤くでっぷり腫れた亀頭がにゅっと顔を出した。
パイズリ。それも竿主導の。……なにを隠そう、俺の性癖である。なんでばれてんだ?と不思議に思いながら、腰を振る。柔らかい肉の圧迫感に口端から涎が垂れそうになる。ごくん、と唾液を飲み込んで腰の動きを速める。
「ヒヒッ♡必死なひとや、か〜わい〜♡」
かっこいいと言われるのは大いに結構。しかしかわいいはやはり腹に来るものがある。根元まで挿入した状態で腰を止める。
「オラ、舌出せ」
「へへっ……♡」
べえ、と空却が出した舌に、我慢汁をこぼす先端を、腰を振って擦り付ける。そのままピストン運動を再開させると、今度は真っ赤の舌の表面に掠れるように突き入れる度に先端が掠める。そのもどかしいとしか言いようがない刺激を求め、腰を振る速度と強度が自然と大きくなる。
「ハッ、ハッ、ハッ……!」
気付けば随分息が荒くなっている。両手をバン!とベッドの上の壁に着き、ひたすら必死に腰を振る。
「肌、スッベスベだなお前ッ……!く、ちんぽ、ツルってすべっちまいそうだっ……」
噛み締めた歯の隙間からそう吐き、ちんぽを魅惑の谷間から引きぬく。ぬとぉ、とおっぱいと繋ぐ我慢汁を垂らすちんぽはびきびきと完全に勃ち上がり、拍子に腹を叩く。空却もほぉ♡と熱い息を吐き、俺の我慢汁でぬるぬるのおっぱいを解放する。重みのあるそれが左右にぽろんと垂れるのが愛らしい。
「フゥ……ほら、交代」
肌を火照らせている空却の腕を引いて座らせる。空いたところへ代わりに俺が仰向けになる。
「俺の顔の上、座りな」
「え〜それ、恥ずかしいやつ……」
「ちんぽしゃぶってていいから」
「なら……」
と、小便する犬みたいに片足を上げて、おずおずと空却が俺の顔をまたぐ。途端、視界いっぱいに広がる桃源郷。鼻腔を満たす石鹸の匂いと僅かな白檀の香りを肺にたっぷりと吸い込んで、舌を伸ばす。
「んあっ!♡」
べろりと秘裂全体を舐め上げると大きな声が上がった。感度良好。本当にいい体に育ったものである、と生産者面をする。
「んあっ、ひとや、んんっつあ」
クリトリスを舐めしゃぶり勃起させる。剥き出しになったそこをつん、つん、と舌先でわざといたずらするように突いてやるとその度に声が上がった。夢中になって小さな豆粒をいじめていると、股間を口に含まれる感触。
「んん、ふっ、んぐっ」
空却のフェラチオは普段こそ極上だが、今は拙いの一言だ。当然である。くすぐったいような空回りの刺激は新鮮で、気をよくして膣に舌をずにゅう♡と挿入する。
「んにゃぁっ!!♡♡」
ちんぽが口内から抜き出され、腰が逃げようと浮く。すかさず腕を回して太ももをホールドして逃げられないようにし、舌をピストンさせる。
「いいっ♡ひとや、ひとやぁっ、んんっ〜〜〜っ♡♡んっ♡」
しかし、相変わらずこのガキ力が強い。逃げを打つ太ももを割と本気の力でホールドする腕には血管が浮いているだろう。舌をぴっちりとした肉のはざまに挿入したまま、ちゅ〜〜〜じゅるる〜〜〜♡と溢れる愛液を啜る。腹側がざらざらした肉壁がわななき、舌をきゅんと一層強く締め付ける。
「んっ、んっ、んん〜〜〜っ!♡♡」
舌をぬぷん、と引き抜き、割れ目に吸い付いてじゅううと音がなるほど強く吸う。思い出したようにクリトリスを舌で弾く。舌の根が痛むほどあらゆる手を使って空却を責めていると、押さえつけている太ももがびくっびくっと痙攣を始める。
「ひとや、イくっ、イくっ……! ……え、あれ」
痙攣が一際大きくなった瞬間に口をまんこから離すと、空却が呆気にとられた声をこぼして振り返る。あれ……あれ……?と親を見失った赤子のように目を丸くしてこちらを見てくる様子は可愛らしく、どろどろの口元を拭いながら腕を伸ばして頭を撫でてやる。
「一緒にイきたくないか?」
「……!イ、きたい!」
だが、クンニで腰砕けの今の空却ではちんぽを射精に導くだけのフェラチオを行うことは不可能であろう。それを見越して俺には考えがあった。ちんぽを掴んで先端を空却に向ける。
「ん、じゃあ……ちんぽの先っちょ、吸っときな」
ぱくり、と空却のぷっくりとしたピンクの唇が赤黒いカリを躊躇なくくわえる。丁度亀頭をくわえた空却は「これでいい?」と目で訴えてきている。ニコリを笑って応えてやる。
「完璧だ……じゃあ、ちんぽ吸っとけよ」
まんこにしゃぶりつき、ちろちろと舌で何度も嬲り真っ赤に腫れたクリトリスをはじく。同時に空却が先端に吸い付いているちんぽを手でしゅこしゅこと扱く。
「んんっ〜〜〜〜!!♡♡」
しゃぶりつくまんこへの刺激と空却の吸引がもろに連動している。ぐちゅ♡ぐちゅ♡と挿入した舌で内壁をつつく度に、ちゅう♡ちゅう♡と亀頭から我慢汁を吸い出される。
空却のくぐもった喘ぎ声が下からきこえる。本当は口を離して喘ぎたいところを全て吸引に振っているのだろう。健気な姿勢により一層扱くちんぽが漲る。先っちょだけ、と言ったくせに雄の本能はもっと喉奥まで飲み込んでほしい、と腰が勝手に浮いてちんぽを押し付けようとする。それを理性でなんとか押さえつけた結果、腰は覚えたてオナニー最中のような若干浮いた状態を保持している。
びくっびくっ、と空却の体が再び跳ね始める。本能的に逃げを打つ太ももを再度腕でホールドし、本格的に舌を動かす。同時に空却がちゅうちゅう吸うちんぽを扱く手の動きもしゅこしゅこと速める。
「んんっ♡んっ♡っ〜〜っ……!♡」
いい加減まんこを吸いながら扱くちんぽも限界が近い。と、思った瞬間、びくんびくん!!と伸縮するまんこからぷしゃあああ♡♡と顔全体に粘り気の無いシャワーを浴びせられた。ああ、顔射された、と理解した途端、腰がかくんと浮いた。
びゅ〜〜〜♡♡びゅるる〜〜〜♡♡
「んぷっ……!」
腰が全て抜けるような解放感と同時に、暖かいものに包まれたまま先端がわだかまっていたものを放出する。俺に「なるべく飲むように」としっかり仕込まれている空却が口を離さなかったため、出したそばから吸い出されていく。その強烈な快楽に、つま先で支える浮いた腰がへこへこと情けない動きで数回上下する。
「はあっ、はぁっ、はあっ……」
つ、ぷん。と空却の口から抜いたちんぽの先端と白濁に汚れた唇が白い糸を繋ぐ。しかし、空却はそれに気づいてすらいないようにうっとりと頬を染めて太ももに頭を預けてぼーっとしている。
「ほとんど同時だったな。……嬉しいか?」
「うれしい……♡」
受け答えする気力はあるらしい。よし、セックス、続行。
と、空却が力なくして腹側にふにゃ……と垂れるちんぽを指先でつんつんとつつく。
「獄のちんぽ、怒ってるときかっこよくて好きだけど……ふにゃってしてるときも、かわいくて好き……♡」
「……」
言われた傍からちんぽがどくん!と漲り自立する。「あーあ♡」と空却が残念そうな声を漏らす。あーあ♡じゃねぇ。男として、しかもいい加減いい年の男としてはなかなか複雑なことを言われた。ぴく、ぴく、と揺れるちんぽを存在を主張するように腹に力をこめてわざと上下させる。
「だーれがふにゃちんだって……?」
「獄の……♡くふふっ♡」
「すぐかっこいいちんぽにしてやるから見とけ」
「手伝ったげよか?」
「いらねぇ」
「あ!じゃあ、さ!」
置いてあったウェットティッシュでべちゃべちゃの顔を拭っていると、体を反転させた空却が大きな瞳をキラキラさせてずいっと顔に顔を寄せてきた。なんだなんだ、と顔を拭い終わったティッシュをゴミ箱にぶち込んで、俺の胸に頬をつけてかわいいツラで見上げてくる空却の頭を撫でる。
「空(くう)ね……今からひとやちんぽ挿入れるために、くちゅくちゅっておまんこほぐすから……ひとや、それ見ながらシコシコして……♡♡お互いオカズにしてオナニーしよ……♡♡」
「空却……天才か……?」
ころん、と俺の隣で空却が仰向けになる。すぐさま俺は体を起こし、食い気味にその細い膝を割って体を割り込ませる。くぱあ♡と中のピンク色を覗かす肉に目が釘付けになる。
「ひとやぁ、目、怖……♡」
前髪をかきあげる。魅惑の肉色に、指と舌が伸びそうになる衝動をねじ伏せ、代わりにちんぽに手を伸ばす。妙に迫力があったのだろう、肉茎をぐいっと掴んだだけで空却が肩を跳ねさせる。そのまま手を上下させると、空却の薄く開いた唇の端から涎が垂れた。見開かれた瞳は熱烈な視線を扱くちんぽに送っている。苦笑いをして、シーツの上で転がっている手首を掴み、まんこに導いてやる。
「ほら、お前も。オナニーしな」
「あ、うん……」
空却は少し躊躇する様子を見せた後、親指と人差し指でさっき散々舌を使ってなぶられたクリトリスをきゅっとつまんだ。やっぱ好きなんだな、クリ。
「んっ……!」
控えめに喘いで空却が割れ目に指先をつぷりと埋めて、上下させる。それ、気持ちいいのか?顔を見ると案の定瞳を右往左往されている。おおかたオナニーなんて普段は碌にしないのだろう。その癖して俺を喜ばせるために提案してくるのがかわいいのだが。
「オラ」
「……!」
体を前に倒して、こつんと額を合わせる。空却が驚いたように目を見開いている。
「オナニー、しろ。指、もっと動かせられんだろ」
「う……」
一転して口調を強くして詰める。空却が頬を染めて俯く。
「それとも俺がちんぽ扱いている姿じゃオカズになんねぇ?」
「な、なる……すごいなる」
空却の視線が再び俺のちんぽに注がれる。ほうっ、と熱く吐かれた息を拾うように唇を掠め、頬にキスを落とす。可愛らしい触れるだけのキスに油断しているのを認め、べろり、とシミ一つない白い頬を舐め上げると、びくんと肩が揺れた。
「ん……」
くちゅ、と控えめだが、たしかに粘着質な水音が下から聞こえてくる。額と額を合わせたまま、そのご褒美と言うようにちんぽを扱く手の動きを速く大胆なものにする。先走りを塗り広げるように亀頭をくるくる撫でまわすと空却が「あ……♡」とそれだけで喘いだ。
「指いれられるか……?」
「も、はいってる……」
いつの間に。いやいいことだ。空却の指は一本だけ挿入されているようで、緩いがピストンの動きをさせている。かわいらしくも卑猥な光景に、俺のちんぽを扱く音にもぬちょぬちょと水音が混じり出す。
「ひとや、えっち汁いっぱいでてるっ……♡」
「お前もだろっ……」
根元から先端までを手のひらで撫であげ、最後にびんっ、と下に向けて弾いて腹を叩かせる。空却の頬からぼんっ!と熱が放出させる。
「オラッ、完全勃起……!」
一旦くっつけていた額を離して、サイドテーブルに置いてあったレジ袋からコンドームを取り出す。外装を剥して中身を取り出す。
「ん……もうシコシコ終わり……?」
「おう……空(くう)の見てたらすぐかっこよくなったわ……お前は……?」
両手でコンドームを装着しながら首を傾げて問うと、空却がニッコリ笑い、にちゃあ……♡とやらしい音をさせてまんこから指を引き抜いた。粘度の高い液体で濡れた人差し指を誇らしげに俺の目の前に掲げる。
「いいよ、キて……♡♡」
ぷちゅう♡♡と先端を膣の入り口にくっつける。かわいらしい挑発を受け、こめかみでは血管が切れた気配がしたが最早今騒ぐことではない。このメスを征服する、頭がそれでいっぱいだ。
ずにゅううう♡♡
「んああああっっ……!♡♡」
「キッツっ……!おい、痛くねぇか……!?」
狭く熱い肉の感触にぶるりと腰を震わせつつ、真っ先に心配するのはやはり恋人の体だ。空却は両手を胸の前で組み顔を真っ赤にしてぶるぶると震えている。思わず己の快楽を二の次にして顔を覗き込んでしまう。
「痛く、ない……大丈夫……きもちいい……!」
ぽろり、と金色の瞳から涙が一筋零れる。涙が透明なことが不思議になるほどその金に束の間見惚れた。ハッとして体を抱き寄せ、頭を撫でる。ちゅぷちゅぷ♡と吸い付く肉の誘惑に逆らい、動きたがる腰を止める。
「しばらくこうしとこうな……」
「や、だ……!動いて……!」
「空却……」
「うごいて……おねがい……」
ぼろぼろと涙を流しながら頬を両手で包まれて下から口付けされる。その請われるような一連の仕草に獄の胸は痛むほど愛おしさが溢れる。なにか薄い膜のものがきゅううと限界まで膨らむような感情だ。
おそるおそる、という言葉が正しく、やわい強さで腰を打ち付ける。
「もっと、ちゃんと……してっ……」
「うおっ……!」
腰を脚で引き寄せられ、不意打ちでずにゅうと柔い肉をかきわける感覚に声が漏れる。空却も「んっ♡」と小さく喘ぐ。
ここまで強請られて応えないのは無いだろう。空却の胸の両脇に手を突き、「息止めんなよ……」とその耳に囁き、猛烈なピストンを始める。
「んあっ♡んんっ♡んにゃっ♡んあああっ♡」
ぱんっ♡ぱんっ♡ぱんっ♡ぱんぱんっ♡
腰が尻を打つ乾いた音が部屋に響く。空却の両脚が緩み腰からほどけると、その脚を揃えて抱きかかえ、膝立ちになって腰を一層強く打ち付ける。
「あんっ♡んんっ♡やあっ♡ひとやっ♡ひとやぁっ♡きもちっ……!♡」
「名前、もっと、呼んでくれっ」
「んっっ♡♡ひと、や……♡♡っひとやあっ♡♡」
空却の小さな体格では、その体は上から見た俺の背中にすっぽり隠れてしまっているだろう。ただしく征服だ。大人と子供。犯して、支配する。それでも空却は俺を許してくれている。
「ひとやあっ……!♡♡」
むちゅう♡とした肉壁が尻にぶつかるきんたまに詰まった精子をねだり、きゅんきゅん♡と下から上へ絞り上げる。その甘えるような、一種健気ともいえる反応さえ振り切るように腰を上から叩きつけちんぽで内壁を摩擦する。
「ひとやっ♡もうイくっ♡イくイくイくっ……!♡♡」
抱えていた脚を下ろし、ぐいっと両膝を広げて上から叩きつけるように抽挿する。じゅぽじゅぽじゅぽ♡♡と結合部が擦れ合うたびに水をかきまぜるような音がする。
「ひとやっ、イくっ、イっっっ……〜〜〜〜ッッッ!!♡♡」
びくんびくんびくんっっ!♡♡と空却の体が続けて跳ねる。同時におまんこにきゅうううん♡♡と“お前もイけ”といわんばかりに締め付けられ、「ぐうっ……!!」と喉から我ながら獣の唸り声のような声が出た。
「ヒッ、ヒッ……♡♡」
ぴく、ぴく、と余韻に震えつつも全身を弛緩させる空却は、顔を横に倒して開いた口からだらだらと涎を垂らしている。涎というか、穴という穴から液体をこぼしている。そんな状態になっても可愛いのだから流石としかいいようがない。相変わらず絶頂させてくれたちんぽを愛おしそうにきゅんきゅん♡と締め付けるのをやめない肉壁から、ぬろぉぉ〜〜……とちんぽを一旦引き抜く。
「あ……ちんぽ……」
シュン、とする様がいやらしくてかわいい。今すぐまたあったかな肉壁に戻りたくなる衝動をげふんげふんと咳き込んで誤魔化す。
「なかよしだっこ、やりたくねぇ?」
「……! やりたい……!」
「ん」
上身を伏せて横になったままの空却を抱きしめる。首の後ろに腕が回り、細い脚が震えながらも腰に巻き付く。空却がしっかり抱き着いてきたのを確認して体を起こし、彼女を膝に乗せたままぐるりと体を反転させて壁に背中を預ける。
「ん〜♡この体位、でらラブラブって感じで好きだがや……♡」
「方言出まくりだな……まぁ俺もだがよ」
空却の唇をぺろりと舐めると、あっかんべーするように舌を差し出される。こちらも舌を出してすり合わせながら腰の位置を調整し、再度挿入する。ずにゅうう〜〜♡♡と一度絶頂したことで体温を上げた内壁に暖かく出迎えられ、思わず眉間に皺が寄る。
空却も舌を引っ込め、目を伏せて感じ入っている。腹を手のひらで撫で、うっとりと蕩ける瞳を向けられるとぶわあと全身が粟立つ。
「あんな……あんなひとや、お腹いっぱいで、すごい……♡」
「実況?……エロ」
空却の腰を掴み、軽く揺さぶる。んっんっ♡と甘いとしか形容できない声が上がる。
「ほれ、続けろ」
「え……?♡んと、んとね……♡獄のちんぽ、腹ン中、でぇっ……ッ!♡♡」
言葉の途中で突き上げると、おもしろいくらいわかりやすく語尾がはねた。いたずらが成功して喉で笑っているとぽかりと涙目で肩を叩かれた。構わず腰を跳ねさせるように奥を突いてやる。
「ほら」
「あっ……!♡おなかの奥っぽ、あたってる……!♡♡とんとんって、赤ちゃんのへや……!♡♡」
いい加減辛抱ならなかった。腰を両手で掴み、がつがつ!と下から突き上げる。奥の行き止まりに、でっぷり腫れてゴムの中を我慢汁でぐしゃぐしゃにしているであろう先端を叩きつける。
「んんっ♡んあっ♡ね、びゅ〜〜ってして♡♡いちばんおくで♡♡ね♡ひとやっ♡」
「びゅ〜〜ってしてやるっ……!してやるから、ちょっとガクガク揺らすぞ……!」
「あっ♡ああっ♡んにゃっ♡」
手形がつくのではないかという強さで腰を両手で掴み、下から激しく突き上げる。空却は目を強く閉じて突き上げられる度に短く喘いでいる。いつもは陶器のように白い頬は、今はりんごようだ。そんな顔を間近で見ながら真剣に腰を振っている内に、不埒な発想が頭をよぎる。
「なあっ……顔にかけていいかッ?」
「えっだめ……全部しきゅうでごくごくするから……♡」
「いつも中だしたまには……」
「だめっ!」
そんな声と同時にきゅううううん♡♡と膣肉でちんぽを強く絞られ、「うおっ!?」とあやうく射精しかける。腰を止めてなんとか平静に戻ろうとするが、今度は空却がぱちゅん♡ぱちゅん♡と腰を振り始め、ちんぽが熱いナカでずにゅうずにゅうと扱かれる。
「おっ、い!!」
「ひとやのざーめんっ、ぜんぶしきゅーいきっだからっ……♡」
ゴムつけてるんだから子宮には届かねぇだろ!そんなツッコミを入れる余裕もない。腰を押さえて止めることは諦め、シーツに両手をついて強く掴み今すぐ射精しそうな快楽をなんとかこらえる。
「ちょ、分かったからまんこ緩めろっ……!出るっ……!」
息も絶え絶えに喘ぐ俺に対し、空却は悪魔的な笑みを浮かべる。
「だしちゃえっ……♡♡」
「―――ッ……!!♡」
抗いきれなかった……。一瞬の意識の空白の後、びゅーびゅーとゴムの中で情けなく射精する。腰周りが倦怠感に包まれ、一気に脱力した俺は後ろに向けてずるずると倒れこむ。
「あーくそ……まじで搾り取られた……」
「ひとや……♡」
空却のかわいいかわいい顔面が寄ってくる。頬をぴとっ♡とくっつけられ、かわいい上目遣いが射精したてで放心状態の俺を的確に射抜く。
「“次”は……顔にかけていいよ♡」
***
「生地はどうする?」
「チーズ入り」
「ん」
注文ボタンを押そうとしたところで、顔のザーメンを拭き終わったらしい空却が「まって!」とスマホと俺の間に割り込んでくる。
「拙僧、アイスも食べる」
「アイスな。あとは?」
「あとはいい」
「分かった」
今度こそ注文ボタンを押す。携帯をシーツの上に放り投げ、ベッドの端に腰掛けてうーんと伸びをしていると「ひとや」と呼ばれた。なんだ?と振り向いた瞬間にキスされる。そのまま離れて行こうとする顎をとらえて更に深くキスしてやる。
「ん、ちゅ……」
「んんっ……怒られるかと思った」
「……は?なにが?」
「勝手に上がり込んで」
思わず呆ける。見当違いもいいところで一瞬冗談を言っているんじゃないか、とさえ思ったが、空却は上目遣いで俺の反応を待っている。そのまなざしから分かる、冗談ではない。
「いや……」
むしろ、と続きそうになった言葉を飲み込む。適当な言葉がなかなか見つからない。ベッドの上にのぼり、空却をひっくり返して膝に乗せる。後ろから抱きしめて肩に顎を置く。
「スペアキー、そのまま持ってろよ。勝手に上がってていいから」
「本当か?まあ拙僧ら、いずれ結婚して一緒に住むし、別にいっか」
「ああ」
「……」
「……」
じわじわと頬に熱が集まる。間近の空却の頬も真っ赤である。
「拙僧、婚約中、か……?」
「いや、待ってくれ……やり直したい。もっとこう、シチュエーションを整えてだな……」
「婚約指輪、ピザでもいいで……」
「や……流石に」
恥に耐えかねて顔を逸らそうとしたら、素早く頬を手で挟んで引き寄せられた。首が怪しい音をたてたがこの際よしとしよう。キスをされる。腹に回した腕に力をこめる。
「早くもらって!待ってるから」