出久とバスト測定 - mha



「ちょっと相談があるんだけど」

神妙な面持ちで出久くんに話しかけられ、夕食後ぼけーっとテレビを見ていたところの私は居ずまいを正した。リモコンを引き寄せてテレビの音量を下げ、何やら言い出しづらそうな出久くんが話してくれるのを待つ。

「今度ファンとの交流イベントをやることになったんだけど、ファンのバストを測定するっていう企画を推されてて」
「は、はああああ?何それ正気で?」
「それが本気らしいんだよ……一応下着の広告目的でもあるらしくて、今日真面目なプレゼンを受けてきてね…」

だからと言って真面目に悩まなくても。そう一蹴してしまいたかったが、ヒーローの仕事のひとつとして真摯に向き合おうとする、それは出久くんの好きなところでもある。しかしそれにしてもだ。完全に引き気味の私を見て、出久くんは「やっぱり、仕事のイベントとは言え恋人がそんなことしたら君がいやだよね」と苦笑した。

「……うん、ごめん。ちょっと、だいぶいやだ。ていうか、下着の広告なら普通に女の子がやればいいじゃんね!どうしても断れないなら代わりに私のバストをお客さんに測ってもらうのはどうかって聞いて!!」
「いやそれなら僕がやるよ!!」
「いやいや私が!!!」

その後、出久くんは丁重にお断りした。企画は代わりにチャージズマに持ち込まれて秒で了承されたらしい。