黒めの帝統とお昼休みOL - hpmi



「なんかすごい……日焼けした?」
「そうか?まあ日差し強くなってきたしな」

久しぶりに遭遇した帝統の肌は浅黒く焼けていた。会社の近くに良い感じの公園があって、外の空気を吸いたいしとピクニック気分でお昼ご飯をとる習慣を持つようになって出会った帝統とは、時々顔を合わせる仲だった。お腹をぐうぐう鳴らしながら隣のベンチに寝転がっていたので、よかったら少しいります?と聞いてみると飛び起きて擦り寄ってきたのが始まりだ。公園に住んでるわけじゃないでしょうと聞くと、家がないときはその辺で寝てるぞと事も無げに返されて、引くと言うよりはなんだかしっくりきてしまったというか、面白い人だなあなんて逆に好感を持った。命を賭けるくらいのスリルを楽しむギャンブラー、そんな人生も楽しいかもなって、自分とかけ離れすぎて現実味がなかったからかもしれない。

「なんで人は肌が黒いとチャラく見えるんだろうね」
「なんだそりゃ?そんなに黒いかー?」

膝の上に乗せたお弁当を支えていた片手に、おもむろに帝統が腕を並べて見比べてきた。一瞬だけ触れた筋肉質な男の人の腕に思わず心臓が跳ねたのなんか全く気付いていない気軽さで「うお、こう比べると確かにな!てかおまえ白っ!」と帝統はからから笑った。もとからノリは軽めだけど、やっぱりチャラい。私以外にも餌付けされてるんだろうなあ。

「ねえ、デザートにアイス食べる?」
「食べる!!」
「じゃあコンビニまで一緒に行こ」

別に私が帝統の面倒を全部見ているわけじゃないし、こんなご機嫌取りみたいなことをしようとしたって仕方がないけど、でも私もそこまで深く考えているわけじゃない。午後の仕事のことも、この人とこれからどんな関係になるんだろうとも、何にも考えずに今楽しく過ごせればいいかな、そう思える時間だ。