世界不思議発見
美人?コイツが?天地がひっくり返ってもそれはねぇわ。
「おい。あの親父、お前の事美人だってよ。目ぇ腐ってんな」
あなたのなまえにヒソヒソ声でそう呟くと、
「私は味噌ラーメンにします。高杉さんは?」
と聞き返された。ヅラが言うだけあるわ。さすがのメンタルの持ち主だぜ。俺が言った悪口なんてあっさりスルーだ。
「…俺も」
なかなかみそラーメンの美味い所ってねぇんだよな。結構ラーメン通の俺でも未だに俺好みの味噌の美味い店を探せないでいた。待っている間店の中を見渡すと数人の客がいるだけで、皆黙々と食べているだけで俺にとっては丁度良い。待っている間にトイレに行きたくなった俺は席を立つ。
「あれ…あいつどこ行った?」
暫くして戻るとさっきまで俺が座っていたテーブルにあいつは居なくて、代わりになかなかの美人が1人でラーメンを食べていた。俺はそう広くはない店内を見渡す。しかしあなたのなまえの姿は見えない。
「兄ちゃん{emj_ip_0792}ラーメン出来てるよ、食べな{emj_ip_0792}」
そう言われてもあなたのなまえが見つからない。俺は探すのをやめて親父に聞いた。
「親父、俺のツレ知らね?居なくなったんだけど」
親父は「何言ってんだ?そこに座ってるじゃねぇか」と仕事の手を止める事なく、そう言った。俺はまさかと思いつつさっきまで座っていたテーブルを見る。あれあれ?あの眼鏡、あなたのなまえがかけていたヤツと同じじゃね?
その美人の手元にはあの分厚いレンズの眼鏡があった。
…。
「もし?あのー、人違いだったらごめん。お前、あなたのなまえ…?」
そんなまさか、と思う質問を俺は恐る恐る口にした。すると、その美人は口に大量の麺を入れながら、
「ぼーべぶよ(そーですよ)?」
と答えた。
「冷めちゃいますよ?さぁ」
「あ、はい、いただきます」
プライベートで敬語を使ったのはいつぶりだろうか。明らかに俺は動揺している。そういえばヅラが言ってたな。昔は可愛いかったって。途中でアニメとかに目覚めて、現実分からなくなっちゃった系?ひとまず俺は俺自身を落ち着かせる為にラーメンを食う事にした。
「美味い…」
初めて味噌ラーメンで美味いと言える店と出会った。いやいや、今それどころじゃねーだろ。
「気に入って貰えて良かったです」
既にラーメンを食べ終わってるあなたのなまえはいつもの貞子状態に戻っていた。
「ちょっとお前に聞きたい事あんだけど」
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