見つからないアンサー
あれから私の中でモヤモヤする日が何日続いただろうか。それでも朝と夜は交互にやってきて、ある快晴の日の昼、松平のとっつあんが私だけにお願いがあると言う事を近藤さんから伝えられ、今、私はここに居る。
「…てぇ事なのよ。これ、なまえちゃんにしか頼めない事からしてェ。お願い出来るかナ?」
シンとした部屋の中。とっつあんの護衛も居ないこの中で私は、ある仕事を依頼された。
「超危険な仕事じゃんよー…。んーでも私今、墜ちる所まで堕ちてるんで、今なら何でもやれそうな気がする{emj_ip_0792}やる{emj_ip_0792}」
とっつあんの顔色が少し悪くなった。
「…大丈夫かな、それ。オジサン頼む相手間違っちゃったかナ?」
「大丈夫、任せて{emj_ip_0792}」
とは、言ったもののどうしようか?屯所に戻り、中庭を歩いていると土方さんとばったり出会ってしまった。
「松平のとっつあん何だって?」
私が呼ばれた事は知っているらしい。あの件は誰にも口外してはいけないと言われたので土方さんであっても教える事は出来ない。案外私の口は堅い。
「あー、あれです。もうすぐ栗子ちゃんの誕生日だから女子目線でプレゼント何が良いと思う?って相談ですよ」
「ホントかよ、それ。で?何てアドバイスしたんだよ」
「大抵の女子にはドモホルンリンクルクルを送っておけば間違いないって言っておきました」
「ぜってぇ嘘{emj_ip_0792}俺知ってるからな{emj_ip_0792}あれは30にならねぇと頼めねぇって聞いた事あるぞ」
クソ…今日の土方さんはしつこい。どう返そうか。
「もう…いいじゃないですか。私にだって人に黙っておきたい事くらいあるんですー」
そう言って私は自室に逃げ込んだ。なんだろう、土方さんと今までどんな風に接していたのか思い出せなくなってきた。
「なんであいつイライラしてんだ…?」
「あんまりしつこいと嫌われますぜィ?」
「いつから聞いてたんだよ」
「生理二日目じゃねぇですかィ?」
「会話成立させろ。つか、お前殺されるぞ」
小さく聞こえる土方さんと沖田君の会話を障子越しに聞いた。ごめんね、土方さん。土方さん、ごめんなさい。悪いのは私なんだ。私が子供過ぎるから…もう少ししたらあの出来事なんて忘れていつも通りの私になれるはずだから、もう少しだけ時間を頂戴。
そして、沖田君。君は何故に私が2日目なのを知っているんだ。
しかし、そんな事も考えている場合ではない事態が私達を襲って来たのは翌日の事だった。
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