お見知り置き下さいませ
皆さま、はちにんこ。
私の名前はみょうじなまえと申します。
あの泣く子も黙るチンピラ警察24…真選組の一員でございます。微力ながら副長の補佐をやらせていただいております。
小さい頃から剣術をしていたおかげで、局長の近藤さんの目に留まり、入隊。なんと、そこには私の超タイプの殿方がいらっしゃったのです。そしてその殿方というのが今、私の目の前にいる瞳孔ガン開きのフェロモンムンムンの副長であり、私の夫でございます土方十…
「夫じゃねぇよ。なんなら赤の他人だ。」
私に向けられる冷たい視線。
「お前の脳と口は繋がってんのか?この星に女がお前だけになっても手を出す事はねーから安心しろ」
「なぜですか⁉もうイメトレなら幾度となくしてるからいつでもcome on‼ですよ」
親指を立て、ウインクを土方さんに向けたが無視された。「稽古は終わりだー。各自解散ー」私に背を向けて、土方さんは隊士達と引き上げて行った。
「やーい、まーた土方さんにフラれたんですかぃ?」
振り向くと、ニヤニヤ笑う沖田君が居た。沖田君もなー、顔はいいんだけどなー。彼はいつも私の土方さんを殺そうとしている。可愛いよ、沖田君は超可愛いよ?初めて会った時は見た目に騙されたよ?でも、彼はゲスい。なんなら、ゲスの極みなんちゃらのあの人よりゲスい。
「うるさいよ、沖田のバーカ」
顔だけジャニー○は黙ってろ。
「にしてもなまえさん、ネイティヴな発音ですねぃ。…Are you a returnee?(あなたは帰国子女ですか?)」
「…No,I am learning to speed learning.(いいえ、私はスピードラーニングを習っています)」
「Wow!speed learning⁉(ワオ!スピードラーニングですか?)」
「yeah.speed learning.(そうです。スピードラーニングです)」
「Amazing!!speed lea…(すごい!スピードラー…)」
「うるせー‼うるせーよ‼スピードラーニング、スピードラーニングうるせーんだよ!!なんなの⁉沖田隊長は急に消えたかと思ったらこんな所にいるしさー!見廻りの時間なのにぃー!!」
私と沖田君のネイティヴな会話に山崎が首を突っ込んで来た。
「「Do you know the speed learning?(あなたはスピードラーニングを知っていますか?)」」
「黙れー‼」
彼は真選組のツッコミ担当の山崎。主に監察の活動をしている。あとは…めんどくさいから以下省略。山崎め、このノリに乗れなかったな?山崎はため息をつきながら、沖田君に説教みたいな文句を言っている。 どうやら見回りに行く事になったらしい。
「沖田君、バイバーイ」
沖田君からは睨みつける視線が返ってきた。仕方ないじゃん、仕事なんだし。二人を見送る途中に山崎が振り返って、
「あ、なまえちゃん。局長が何かお願い事があるって探してたよ」
え?
なんかめんどくさそうだから無視しよう
「無視はだめだよ。局長のところに行ってよね」
あれ?また口に出してた?
気を付けよう。
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