山崎退の作戦会議
あれから局長が沖田さんも呼んでくれと言われたので、俺は自室で珍しく黙々と文書を書いていた沖田さんを連れて再び局長達の居る所へと戻った。
「局長、沖田さんをお連れしました」
「おぉ、山崎すまんな。総悟、お前も忙しい時にすまん。大事な話があるんだ」
局長がそう言うと、沖田さんはすっと何枚かの白い紙を差し出し、近藤さんはそれを受け取った。
「近藤さん、400字詰原稿用紙12枚にわたって真選組ソーセージバジル風味の感想纏めておきやしたぜィ」
沖田さんも{emj_ip_0793}3枚どころかそれを4倍も上回る威力で感想を綴れる奴ここにいたァー{emj_ip_0792}何者だよ、この人。さっき真面目に書いてたのはこれかよ。まともに仕事しないくせにこーゆー事には力発揮すんだなぁ、オイ。
「で?話って何ですかィ?」
「お、すまんな。後で読んでおく。早速だが大事な話と言うのはなまえちゃんの事なんだ」
局長はさっき俺が2人に話した事を簡潔にまとめて沖田さんに話した。それを聞いた沖田さんは何かを納得した様な顔をした。
「やっぱりそうですかィ。実は俺も何度かなまえさんらしき人を見たんでさァ」
その言葉に「あ?」と土方さんが反応した。「どうしてお前らはなまえを見てるのに、俺だけ見かけねぇんだよ」と文句を言っている。
「それはどんな状況だったんだ?総悟」
「俺も薬物売買を追ってる時に見ましたゼ?向こうも数人で居ましたがね。…ただ俺が見たのは…」
「ただ…?」
何だ?何を見たんだ、沖田さんは…
「ただいつものなまえさんより乳がデカかった様な気がしやす」
…一体どこ見てんだ?
「んもうー{emj_ip_0792}そういう事じゃないんですよっ{emj_ip_0792}」
「うっせーぞ、チェリー」
「あ{emj_ip_0792}言ったなぁー{emj_ip_0792}沖田さんだってチェリーのくせに」
「ばーか。山崎、お前が知らねぇだけでさァ」
「えっ、嘘{emj_ip_0793}いつですか{emj_ip_0793}ねぇちょっと教えて下さいよ、ねぇねぇ」
「バカっ。やーめーろーよー」
俺と沖田さんのギャーギャーの言い争いをよそに、土方さんは一人呆れた顔をしていた。
「オイ、修学旅行の夜じゃねぇんだよ。黙って聞け、お前ら。てめぇらがなまえを見かけたのは一見繋がりの無い薬の売買やらを追っている時。そして向こうも集団だった。だが、山崎が賭博場で見た時だけはなまえは1人だった。1人だったのは何か理由があんじゃねぇのか?」
「…理由って」
俺がそう聞き返すと、
「そこが本拠地、とか」
「…華佗か」
今までのやりとりを腕組みをしてただ黙って聞いていた近藤さんが口を開いた。
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