山崎退の御用改めでーす その4







みんな鬱憤が溜まっていたのだろうか。…絶対そうだ。なまえちゃんが居なくなってから副長から発せられる副流煙。拒否権などなく白米にかけられるマヨネーズ。そう狭くもない倉庫だが10分ほどでほぼ全壊まで近付いた。その時だった。



「なまえ {emj_ip_0792}貴様、一体何をやっている{emj_ip_0793}」




声をした方角を見ると真っ赤な顔をした華佗とその護衛が立っていた。




「あ、華佗様。お疲れでぃーす」




声をかけられたなまえちゃんは華佗に振り向き、何事も無いようにそう言い放った。



「お疲れでぃーす≠カゃなぁぁぁぁぁぁぁぁい{emj_ip_0792}何をしているのかと聞いておるのじゃ{emj_ip_0792}」




「え、見て分かりませんか?お掃除ですよ、お掃除。私の頼まれ事はこれで終わったのでそろそろ帰ります」



「…貴様、最初から妾を騙しておったのだな{emj_ip_0793}」



なまえちゃんの話す内容がいまいち理解出来ないが彼女は結局俺たちを裏切ってはなかったと解釈した。



「華佗、言わなくても分かるだろう。今から屯所に来てもらおうか」



局長がそう言い放つと華佗は鼻でそれを笑った。ビルの外ではパトカーが続々と集まって来ているのだろう。サイレンの音が徐々に大きくなっていた。



「のこのこ着いていく馬鹿がどこに居るか。…真選組、お前らのした事は一生忘れまい。次会った時は覚悟しておけ」



華佗はそう言って俺たちを睨み付けると方向を変え、逃げ出した。



「待てっ…{emj_ip_0792}」



それを追おうと走りだそうとした俺をなまえちゃんは片手を横に広げ、止めた。



「いいよ、山崎。ここまでで。頼まれたのはここまでだし、奴らの情報は凡そ把握した」



そう言ったなまえちゃんのした一連の行動は何だったのか。「じゃ、帰りまひょー」と出口へ向かう彼女に、



「おい、分かってんだろーな?帰ったら全部吐けよ」



タバコに火をつけながら副長は目を細めてなまえちゃんに言った。









「あぁ〜ん、妊娠しそう」





間違いない。やっぱりこれはいつものなまえちゃんだ。やっとなまえちゃんが屯所に帰って来てくれる。



ん?あれ?主人公が帰ってくるって事は俺どーなんの?ねぇ{emj_ip_0792}俺どーなんのぉぉぉぉぉ{emj_ip_0793}





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